登場SEの段階から熱烈なオイコールを巻き起こして、MUCCが3年ぶりにCOUNTDOWN JAPANに登場！　集まったオーディエンスに敬意を表するように逹瑯（Vo）は深々と敬礼、そして重厚にして耽美的なアンサンブルが場内の景色を瞬く間に塗り替えていく。「いける、幕張!?　楽しんでいこうぜ！」（逹瑯）と一気にアクセルを踏み込んで、高速ラウドナンバー“Mr.Liar”で急加速！　鮮烈なスクリームが響き渡り、大地を揺さぶるようなSATOち（Dr）のツーバスが客席をヘッドバンギングに沸き立たせる。序盤から半端じゃない熱狂だ。さらにマーチングリズムから“G.G.”へと雪崩れ込み、「オーオオ！　オーオオオオ！」と猛々しい大合唱が共鳴。鉄槌を打ち込むようなブラスト・ビートがフロア一面を揺らし、COSMO STAGEは一種異様な興奮状態に包まれた。

「すいませんね、こんな集まってていただいちゃって……」と、緊迫感溢れる演奏から一転、MCでは逹瑯がフランクに語りかける。激しいパフォーマンスでアクセサリーが飛んでったという話しでも会場を沸かせ、“ニルヴァーナ”の狂騒的なダンスビートで後半戦も破壊力抜群のアクトを展開。あえて舞台にアンプ類を配置せず、ギター＆ベース共にワイヤレスなのでミヤ（G）もYUKKE（B）もステージを縦横無尽に駆けまわる。衝動的かつショーアップされたパフォーマンスは否応なしに観る者を焚きつけ、熱狂のど真ん中へと導いていった。

「速い曲やっていい？　いける幕張？　速いのやるよ!!」と躁的な“MAD YACK”の高速ブラスト・ビートが一年の厄祓いのように共鳴。「ありがとう幕張！ ラストいこうか!?」と雪崩込んだ“蘭鋳”では、「幕張、遊べる？　全員座って！」と間奏でオーディエンスをしゃがませて、SATOちのカウントで一斉に大ジャンプ！　そして一斉にヘッドバンギング!!　そんな目もくらむような熱狂を立ち上げて、「よいお年を！」と4人は颯爽とステージを後にしたのだった。ニュー・アルバムのリリース、そして7ヶ月におよぶライヴプロジェクト（「SIX NINE WARS -ぼくらの七ヶ月間戦争-」）の実施と、2014年もトピック目白押しのMUCC。きっと、さらなる躍進を遂げてくれるだろう。（奥村明裕）