GALAXY STAGEの4日間も折り返し地点を迎え、前説に登場した『ROCKIN'ON JAPAN』編集長・山崎洋一郎がオーディエンスの疲労を気遣いつつ、FLOWER FLOWERをステージへと呼び込む。いきなり「幕張イエエエッッ!!」と詰めかけたオーディエンスを煽りまくるmura☆jun(Key)、そして「FLOWER FLOWERです。よろしくお願いします」と告げてペコリと頭を下げるyui(Vo・G)の挨拶から、いよいよその圧巻のパフォーマンスがスタートだ。mafumafu(B)とsacchan(Dr)の強靭なリズム・セクションがファンキーなグルーヴを形成し、mura☆junのコズミックなシンセ・フレーズがダンス性を加速させるオープニング・チューンは、以前よりも更にがっちりと纏まったバンド・サウンドを証明していた。そしてFLOWER FLOWERらしい、ひたむきな冒険精神が宿された楽曲によって、圧倒的なスリルの中へと叩き込まれる。「ありがとう! 後ろの方まで見えるぐらい視力いいよ!……ウソです(笑)」と茶目っ気を覗かせるyuiだが、目下唯一のリリース音源(配信)として知られている“月”に至っても、そのシリアスなメッセージ性と驚愕の表現力は揺らぐことがない。
目一杯のギター・ノイズを撒き散らしながら情念のヴォーカルを繰り出すyuiと、そのエネルギーの放出にぴったりと寄り添って表現を増幅させる頼もしいメンバーたち。「こんなにお集りいただいて、ありがとうございます? 合ってる? トップ・バッターということで緊張してますが、次のライヴに向けて……次に繋がるように頑張りたいと思います」。息を整えたところで「よしゃあっ!」と再び気合を込め、今度は陽性のヴァイブを歌声に宿らせてGALAXY STAGEを満たすyuiである。この2013年、本格的に活動をスタートさせ新たな物語を描き始めたFLOWER FLOWERの、その理想と情熱がまとめて伝えられるような、年末のステージだ。改めてオーディエンスの体調を気遣いつつ、「めっちゃ楽しんで、良い年越しを迎えましょう!」と告げたyuiは、2014年春にツアーを行うことや、「実は、丸い物も出来ています!」と音源作品についても報告してくれた。詳細は年明けに発表されるそうなので、引き続き、彼女たちの活躍から目を逸らさずにいていただきたい。(小池宏和)
この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。