この4日間、数々の熱戦が繰り広げられてきたGALAXY STAGEも遂に最後のアクトを迎える。そう、2013年に結成10周年を迎えたDOES! 登場するなり氏原ワタルが掲げたのは……えっ、松葉杖!? どうやら足を怪我してしまったようだ(年末飲み過ぎてヤっちまったそう)。手負いの身体を押してのステージだが、“ロッカ・ホリデイ”から幕を開ければ勇猛なアンサンブルを響かせて瞬く間にGALAXY STAGEを掌握。そして「幕張!」との一喝から早くも必殺ナンバー“曇天”を投下! さらに攻勢の手を緩めることはなく「遠くまで! 遠くまで! みんなで“遠くまで”行こう!」と焦燥感とドライヴ感に満ちたビートがGALAXY STAGEを熱狂の彼方へと誘い、「新春の夜明けが輝きますように!」と“夜明け前”ではロマンチシズム溢れるバンド・アンサンブルを響かせる。ロック・バンドかくあるべしと言うような、無骨ながら潔い4人の姿に胸が熱くなる。
「今年も春になれば、また出会いと別れがあるんでしょう。僕らも春になればまたツアーをやって、素敵な出会いを探すと思います。こういうでっかいところもいいけど、僕らのライヴにも来てください」と穏やかに、だが力強く呼びかけるワタル。「その春のツアーで必ず演りたい曲があって……。ちょっと演ってもいいですか?」と、《また春がきて 僕は歩いてる 同じ街並みを 同じ足並みで》と歌われる新曲のひとつ“春”を披露。巡りゆく季節の無常感を抱きとめるような熱演でオーディエンスを耽溺させ、「COUNTDOWN JAPANももうすぐ終わりだけど、まだ元気ですか? まだまだ行けるね! まだまだ行くぞ!……と、僕の“修羅”が騒ぐ――」と呼びかければクラウドが躍動する。《幕張の夜には 僕の修羅が騒ぐ》と曲中での即興アレンジにも大きな歓声が沸き、問答無用のロックンロール・パーティーは本編ラストの“バクチ・ダンサー”まで狂騒的なピークを刻みながら続いていった。
アンコールでは、「新春ということで、新曲やっていいですか? 2014年の我々DOESを担うことになるくらいの曲ができました。だから、必要以上に盛り上がってもいいんだよ?」と挑発して、勇猛な4つ打ちで突き進む“紅蓮”が観衆を再び絶頂へと引き連れ、「最後だから出し尽くすわ! 嫌なことすべて、ここに置いて帰ろう。一緒に叫ぼう!」と“明日は来るのか”で沸き立つような熱狂のなか、4日間の祝祭は大団円! 「みんないい年になるよ! そのために日々がんばっていこうよ! 明日は、来る!!」という言葉と共に最後にひとしきり掻き鳴らした爆音が、まだまっさらな2014年を眩く祝福するように響いた。(奥村明裕)
この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。