後半戦に突入した3日目EARTH STAGE、舞台奥にはでっかい「SKA」の文字。そう、東京スカパラダイスオーケストラ、2年ぶりに「COUNTDOWN JAPAN」に登場! 真っ先に登場した茂木欣一(Dr)のビートに加藤隆志(G)、沖祐市(Key)、大森はじめ(Per)、川上つよし(B)が加わり、さらに谷中敦、北原雅彦、NARGO、GAMOのホーンズが現れ……という入場の場面から、すでに幕張メッセはメーター振り切れっ放しの歓喜と狂騒感に満たされていく。「幕張! 今日は行くとこまで行くぞ!」のGAMOのコールからEARTH STAGE一丸のコール&レスポンスを巻き起こしていく。“太陽にお願い”ではパワフルなスカ・ウェポン・サウンドとともに谷中のバリトン・サックスから沖のシンセ・サウンド、加藤のロックンロール・ギターへ……と鮮烈なソロ・プレイが響き渡り、「いいぞ幕張! 汗かいていこうぜ! 声枯らしていこうぜ! 踊りまくろうぜ!」というGAMOの煽りがさらにフロアの熱量を天井知らずに高めていく。「最高の盛り上がりをありがとう!」と谷中。「みんな、年末でものすごいバタバタしてたと思うけど、今日は思いっきりバタバタしてくれよ! 思いっきり、命燃やすように、盛り上がってくれよ!」という言葉に、どこまでも熱い歓声が沸き上がっていく。
晴れやかな熱唱とともに満場のシンガロングが湧き起こった“Pride of Lions”をはじめ、スカパラ・アンセムをぎっちり高純度凝縮したようなこの日のステージ。欣ちゃんがドラム・ソロを披露し、ドラム・セットから立ち上がった後、どこからか舞台に響くドラム・ソロ! すると、欣ちゃんのドラムの後ろにもう1台ドラム・セットが現れ、そこには10-FEETのドラム:KOUICHIの姿が! 驚きと感激の雄叫びがEARTH STAGE一面に広がる中、さらに激しいドラム・バトルが繰り広げられたところで、《Be brave Be brave この一瞬だけ どうか勇気を与えておくれ》と響き渡るTAKUMAの熱唱! さっきここEARTH STAGEで爆演を展開したばかりの10-FEETが今度はスカパラ・スーツ姿で登場! スカパラの合体12人編成からぶっ放す10-FEET“hammer ska”の超弩級の爆発力! 最高の音楽体験だ。
「12月の頭に発売になった、バンドコラボのシングルを一緒にレコーディングしました。彼らが主催する『京都大作戦』に出演したんですけど、『いつか兄さんたちと同じスーツを着て、同じステージに立ちたいです!』と言ったのがきっかけでした」と話す谷中に応えて「本番の45秒前ぐらいに想いを伝えました!」と夏の思い出風の調子で語るTAKUMA。「できあがったスーツの袖に腕を通してみた。鏡を見てみた……思てたのと違う! 俺らやっぱスカパラにはなられへんかった!(笑)。それでも嬉しい! 俺らほんまに嬉しい! 嬉しい時に死にたい!」と胸をどんどん叩くTAKUMAに、「死んじゃダメだよ。TAKUMAの命は、TAKUMAだけのもんじゃないかもしれないから」と谷中が言葉をかけると「……嬉しい! もっと死にたい!」とさらに万感の思いを露にするTAKUMA。続くナンバーはもちろん、両バンドのコラボから生まれた珠玉のナンバー“閃光 feat. 10-FEET”! そのまま12人全員フォワード状態の超攻撃型編成でラストまで突っ走って一面のクラップとシンガロングを生み出してみせたスカパラ&10-FEET。触れる者すべてを高揚の彼方へ連れて行くようなエネルギーが、この場所には確かに渦巻いていた。(高橋智樹)
この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。