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「NEXT ARTIST」のジングルと共に凄まじい大歓声が湧き上がり、最終日EARTH STAGEにONE OK ROCKが登場だ! ひとりスポットライトを浴び、押し殺すような声で“Ending Story??”を歌い出すのも束の間、瞬く間に爆発的なバンド・サウンドと盛大なシンガロングを導いてゆくTaka(Vo)である。Toru(G)とRyota(B)がプレイしながらステージ両翼に大きく広がり、オーディエンスを煽り立てて、客席は一面のヘッド・バンギングへ突入。「COUNTDOWN JAPAN!!」とTakaが鋭いシャウトを一発、Ryotaの野太いベース・フレーズから轟く挑発的なナンバーは“Deeper Deeper”だ。こんなにも野心的/冒険的なロック・チューンをオリコン・チャート2位に送り込んでしまうところに、改めてONE OK ROCKというバンドの底知れない力と勢いを感じることが出来るだろう。
歓声を突き破るような声で挨拶すると、「今日は2013年最後の日だから、みんなの忘れられない日になるように、俺たちも全力で手伝うから! まずはみんなの声を、ステージにぶつけてくれ!」と、割れんばかりのコールを巻き起こしてメロディアスに疾走する“Nothing Helps”を繰り出してゆく。「今年、やり残したことがあるんだったら、次の曲でモヤモヤを全部吐き出してみませんか? お前ら、音楽好きか!? 俺たちも好きだよ!!」。そんな真っすぐな思いを投げ掛け、最新アルバム『人生×僕=』から煌びやかな同期サウンドの絡む“Clock Strikes”を放ち、こんなにも歌声が広がるものなのか、というシンガロング空間を生み出してしまうのだった。国内のあと、ヨーロッパやアジア諸地域を巡ったツアー(来年2月にはLA公演も控えている)については、「最近、『ONE OK ROCKあんまり日本にいないんじゃないですか』とか、『日本がイヤになっちゃったんですか』とか言われるけどさ、そんなことないからね。俺たちは俺たちの夢のために、世界を回ってるだけだから。そんな寂しいこと言わないでください。俺は、お前たちのこと大好きだからな!」と思いの丈を語るTakaである。
再びTomoya(Dr)のビートがオーディエンスを弾き飛ばす“NO SCARED”、そして“完全感覚Dreamer”というシングル曲の連打で歓喜の坩堝を生み出すと、「いいですか皆さん、俺たちとあなたたちは、何ひとつ違うところはありません。必ず、新しい一歩を踏み出せます。いや、踏み出してください!」と、約束として分かち合われた最終ナンバーは“The Beginning”だ。ただただ真っすぐな思いを果たすために、音を磨き、言葉を鍛え続ける。ONE OK ROCKの変わらぬひたむきさが、刻み付けられたステージであった。(小池宏和)
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この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。