3日目COSMO STAGEのオープニングを託されたのは、アマチュア・アーティスト・コンテストRO69JACK 13/14で見事優勝を果たし、当フェスへの出場権を獲得したLamp in terren。都内を中心に活動する弱冠20歳の3ピースだ。エレクトロニックなSEに乗って登場した彼らは、まずは大舞台に立った緊張をほぐすように「ジャーン!」と一発。そのまま“send me”へ突入すると、上手側に立った松本大(Vo・G)による鋭利なカッティング・ギターと透明な歌声がCOSMO STAGEに溶けていく。「幕張ー! Lamp in terrenです」と挨拶した後は、RO69JACKでも多くの票を得た“ランデヴー”へ。川口大喜(Dr)清冽なビートに乗って、中原健仁(B)のベースラインが大きくうねりながら壮大なサウンドスケープを描いていくと、フロア前方では腕を振り上げるオーディエンスが。その美しくもソリッドなバンドサウンドにつられて、フードエリアからもどんどんお客さんが集まってくる。
「今日はRO69JACKに投票してくれたみんなにもらった大事な15分です。もっと聞いてもらいたいことも伝えたいことも沢山ありますが、次で最後です。フェスの始まりを飾らせてもらったので、めいっぱい楽しんで帰りたいと思います」と感謝を口にする松本。3人で拳を高々と突き上げ、松本のアカペラから“L-R”へ雪崩れ込むと、アグレッシヴな歌と音を全力で叩きつけてステージを後にした。時折しゃがれた声で放たれるナイーヴな歌声、三位一体のアンサンブル、そして独特な文学性を感じさせる日本語詞と音世界……そのすべてにロックバンドとしての大きな可能性が秘められた、鮮烈なステージだった。(齋藤美穂)
この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。