開演前にもかかわらず、GALAXY STAGEは後方まで人がぎっしり！　そんなオーディエンスたちは今か今かとステージが始まるのを待っている。そして、会場が暗転すると、SEに合わせてハンドクラップをしながらゆっくりとした歩調でサポートメンバーを引き連れ、YO-KING（Vo）と桜井秀俊（G）がステージに登場！　YO-KINGはクラップをそのままに、桜井は超絶屈指のギターソロをいきなり繰り出してみせる。ステージ全体を烈火のごとく真っ赤な照明が彩り、そして、始まった1曲目は“拝啓、ジョン・レノン”！　YO-KINGの太くて伸びのある歌声を、会場全体が肩を揺らして全身で受け止めていた。赤を基調としていた照明から鮮やかな海の色に切り替わり披露されたのは、今年ドラマの主題歌にもなり再度注目…というより、夏の陽の光を浴びた“ENDLESS SUMMER NUDE”。もちろん客席からは大きな歓声が沸き起こる！　サビで起こったオーディエンスのハンドウェーヴがなんとも爽快で気持ちいい。

「はいっ、というわけで、真心ブラザーズでーす！」というYO-KINGの挨拶から、「今年はね、サマーヌードで思わぬ金が入り込んだからね、正確にはこれから入ってくるんだけどさ！　なので、今年の後半はバンドメンバーからたかられ続けたギターの桜井君でーす！」との紹介を受けた桜井。「奥田民生さんにジュースをおごりましたー！」と応えて会場を爆笑で包んでいく。「2014年も楽しいことをたくさんできそうな気配がありますので、来年もどうぞよろしくお願いします！　じゃあ『宇宙兄弟』の主題歌にもなった曲をやります！」と、丁寧な曲紹介に始まったのは“消えない絵”のポップなメロディーだ。そこから“Rolling”“流れ星”と心地よいグルーヴが会場をあたたかく包んでいく。

「じゃあここに集まってくれた皆さんの今年への感謝と来年の幸を祈りまして…“どか～ん”とやらせていただきます！　おめでとーう！」という威勢の良い一声を合図に披露されたのは、もちろん大名曲“どか～ん”。会場は大合唱。 最後は“突風”“明日はどっちだ！”と深く言葉の入ってくる2曲で締めた真心。2014年も変わらず進んでいく、そんな意志を強く感じさせてくれたライヴアクトだった。（峯岸利恵）