2013年5月にメジャー・デビューを果たしたSalleyが、初日のCOSMO STAGEに登場。立ち上る幽玄なオープニングSEに、息を呑むようなオーディエンスのムードが伝わってくる。純白の衣装が目を引くうらら(Vo.)と、その傍らからクリアなサウンドを放つ上口浩平(G.)のデュオが、サポートを伴った5ピースのバンドでパフォーマンスをスタートだ。オープニング・ナンバーは彼女たちのデビュー・シングルであり、TVアニメ『トリコ』のエンディング・テーマ曲にも起用された“赤い靴”。滑らかでダンサブルな楽曲の中、控えめに身体を揺らしながら真っすぐに正面を見据え、透き通るように美しいうららの歌声が伝う。ところがいざMCとなれば、途端に元気いっぱいな声を張り上げて挨拶し、緩やかな上昇線を描いて高揚させる“call”へと繋いでゆくのだった。
「あらためまして、こんばんは! Salleyでーす! 私たちSalleyは、このCOUNTDOWN JAPANというイヴェントが初めてで、とても楽しみにしてきました。全力で楽しみたいと思いますので、皆さんも一緒に楽しみましょう!」。そんなまっすぐなメッセージを届けながら、流麗でありつつ芯の強いメロディが一層色濃く出た“愛の言葉”を披露。キュートな歌声に寄り添い、余韻を残して奏でられる上口のギターも饒舌だ。2014年4月に展開される初のワンマンライヴツアー、そして今回のステージ上で初めて報じられた、3月5日リリースのニュー・シングルを告知すると、今度はうらら&上口が初めて共作したという“その先の景色を”を届けて来る。うららのトラッド色を強く帯びた節回しと、力強いロック・サウンドのコントラストが何ともユニークだ。そして賑々しいサウンドに《とりあえず今日も 君が大好き》という歌詞(うららといしわたり淳治による共作歌詞だ)が弾ける“green”によって、今回のフレッシュなステージを締め括ってくれた。(小池宏和)
この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。