【10リスト】嵐、一生聴き続けられる名曲10はこれだ!

が1999年のデビューから20周年の節目でリリースするベストアルバム『ARASHI 5×20 All the BEST!! 1999-2019』に至るまでに発表したシングルは56枚、オリジナルアルバムは16枚。この数も圧倒的であるが、そこに存在する名曲の数も尋常ではない。だから、まず言いたいのは、嵐の名曲を10曲に絞ること自体がとてつもなく難しかったということ、そしてファンの数だけこの「10リスト」は存在するということ。それでも、今回選曲した10曲を並べて見てみると、異なる命を持った5人が「嵐」というひとつの人生を分かち合って生み出してきたものがどれだけ大きくて、いかに尊いものであるのか、改めて感じるのではないでしょうか。(林なな)


①A・RA・SHI

5人の男たちの歴史はここから始まった。聴き取りやすいテンポのなかで巧みなギターの旋律も聴こえてくるし、櫻井翔を筆頭としたラップが曲中に組み込まれながらも、メンバーそれぞれがセンチメンタルさを孕んだ歌い方をする場面もあれば、サビでの瑞々しいテンションであったり、かと思えばラストのスローバラード調での締め方など、様々な要素が組み込まれている。嵐というグループの幕開けを飾ったこの曲で、《You are my SOUL! SOUL!》と、明確に彼らは自分たちの魂の在り方を歌った。そして、《ボクらはいつも探してる/でっかい愛とか希望探してる》という言葉通り、これまでずっと「愛」と「希望」の唄を歌い続けてきたのである。


②感謝カンゲキ雨嵐

タイトルは、「相手に感謝を伝えるとともに感動し、感激した」という意味で使われる言葉「感謝感激雨霰」をもじって付けられた。《泣きながら/生まれてきた僕たちは/たぶんピンチに強い》と、決して強がりなどではない言葉と一緒に鳴り響くトランペットのファンファーレには、鮮やかな色に染まった未来が滲む。“A・RA・SHI”でのデビューから約1年後にリリースされたこの曲は、相手=ファンへの感謝が込められた曲だ(デビュー10周年を記念して行われた「ARASHI Anniversary Tour 5x10」でこの曲がオープニングに歌われたのも、彼ららしい粋な構成だったと思う)。そのとき、その場所に存在していた景色、言葉、音。時間が経って少しずつ記憶の色が褪せてしまうものもあるかもしれないけれど、リリースから20年近く経った今もライブで歌い続け、当時この曲に5人が刻んだピュアネスな想いが純度が変わることなくこちらに届いているという事実が、ほんとうに嬉しい。


③a Day in Our Life

ヒッピーな調子で始まったかと思えば、所々に散りばめられたオブリガードとしての機能を持つ切なげな音の波も聴こえてくる。そのコントラストによって、彼らの可能性がさらに広がった一曲ではないだろうか。並べられるのは、アイドルらしいポップさを伸ばしたようなものではなく、若干のダークっぽさを含んだ音たち。その中で、櫻井を中心に「自分」に対する決意のようなリリックを口にし、その裏で「君」をそばに感じていたいと歌う。そして最後は、またその言葉を繰り返す。「嵐」と「君」がいないと、この曲は――嵐の音楽は絶対に成立しないという証をこの曲で示した。


④Love so sweet

これほど甘い恋愛を描いた曲はほかにあるのだろうか、と思うほどの純愛ソング。もちろん苦しい恋の唄も彼らは歌うけれど、嵐の曲には「Love」という言葉そのままの意味を持った曲がたくさんある。現に、松本潤主演のドラマ『花より男子』第2シーズンの主題歌だったこの曲と同じように、同ドラマ第1シーズンの主題歌“WISH”も、映画版の主題歌“One Love”も、「愛の唄」であった。が、この曲に描かれた「Love」は、溶けてしまいそうになるくらい甘い。しかも、サビの《こんな好きな人に 出逢う季節二度とない》のタイミングで、ピースサインを目元に当てる振り付けとチャーミングな笑顔を浮かべるというこの仕草で、楽曲の甘さを彼らはより一層深くさせていくのである。


⑤truth

幾多にも重なり合った雄弁なストリングスとピアノのサウンドで幕を開けると、まずは大野智のソロで重々しい雰囲気が醸し出される。この曲を音楽番組で披露していたとき然り、ミュージックビデオ然り、5人が表情乏しく踊っていた姿が印象的であった。もちろんその姿はクールではあるのだが、それはただただキメた顔ではない、意図的に表に喜怒哀楽を見せていなかったようにも思える。あちこちに「悲しみ」や「後悔」が散りばめられてはいるものの、《たとえどんな世界を描いても 明日は見えなくて》という言葉には、まだ全てに絶望しているわけではなく明日を見ようとした事実=「救い」も感じる。真っ暗な中に差した一筋の光、もしくは花園の中に一輪だけ存在する枯れた花のような闇を体現するのも、また彼らの得意技である。


⑥5×10

デビュー10周年を記念して発売されたベストアルバム『ARASHI 5×10 All the BEST! 1999-2009』のラストを飾り、嵐の5人が自ら作詞を手がけた曲だ。スネアドラムとピアノで優しく奏でられる冒頭、そしてデビュー後しばらく抱いていたであろう葛藤と苦悩を櫻井翔、相葉雅紀、大野智、二宮和也、松本潤の順に歌い上げ繋がっていくのは、情けなかったことも、嬉しかったことも、悔しかったことも、真っ白な明日も、全部5人で見続けてきたという過去と《あなた》への感謝である。この《あなた》は一緒に歩んでくれたファンのことを示していながらも、自分以外の4人のメンバーのことも示しているようにも思う。だから、最後の《Love for you》には「愛」も込められているのだけれど、そこには「5人だけの絆」も共存している気がしてならない。それも踏まえると、《ここに立ってる。僕たちが今、輝けるのは君がいるから/5人でいる。ずっといる。》と未来に駆ける言葉は、何度聴いても泣ける。


⑦Troublemaker

メンバーが一列に横並びとなる振り付けの可愛らしさもさることながら、サビの《Are you ready?》という言葉をトリガーに毎度ライブでもめちゃくちゃ盛り上がるこの曲。曲の中に張り巡らされたキラキラの音と、アップビートに乗せられる友達との距離で言われるようなラフさと軽さを兼ね揃えた歌詞のバランスが絶妙。「もうちょっと単純に考えてもいいんじゃない?」という楽観的な考え方を与えてくれる歌であるものの、中盤では《忘れかけてた夢を巡って 無くしかけてた愛を探して/君のナミダは もういらないさ》と「愛」が歌われる唄でもある。


⑧果てない空

《泥まみれの毎日だけど いまさら悩んだりはしない/呆れるほど不器用だけど 心に誓った夢がある》という言葉で始まりを告げるナンバーは、ドラマ『フリーター、家を買う。』の主題歌だったということもあり、二宮が演じた主人公の決心をそのまま映したようなパートもある。しかし、ゆったりとしたテンポのなかで煌めきを持ったメロディラインが、曲中のあちこちに込められた《希望》、《未来》、《明日》の意味を明確に想起させ、それらを「誰もが見ることのできる」空に向けて5人は歌うのである。《飛べない自分を変えていこうか 踏み出して何度でも》とユニゾンで歌われた後に《やり直そう…》、そう歌う二宮の優しさを導くような声に安心してしまうのは、必然ではないだろうか。


⑨ワイルド アット ハート

松本主演のドラマ主題歌としても起用され、当時テレビの音楽番組にこの曲を引っさげて出演したときにはカジュアルなスーツ姿にスタンドマイクを携えて披露していたから、ハッピーなポップチューンの印象を持つ人も多いのではないだろうか。それは確実なのだけれど、「それだけ」の曲ではない気がしてならない。明るい調子で鳴っていた音楽が一瞬だけ「闇」を示唆する(《そう 暗闇の中で たとえ倒れたときは この手差し伸べるから》)というのもあるだろうし、「2020年をもって嵐としての活動を休止する」という発表を行った会見の際にこの曲がBGMとして使われたことも、それを作用しているのかもしれないとも思う。この曲をなぜあの日のBGMとして選んだのか。この曲を改めて聴き返すと、《もしも旅立ちを決めたときは/何も言わないで見送るから/約束なんかは必要ないから/今を生きるだけさ My friend》のところで、その理由がなんとなく分かる気がするのだ。


⑩Song for you

この曲は16枚目のオリジナルアルバム『「untitled」』に収録され、いくつかの曲を組み合わせるという組曲の構成に忠実に従った、実に11分30秒にもおよぶ言わば超大作である。大野が過去への感謝を静かに歌う序曲から始まり、次に跳ねるような軽快な音楽が始まって……という抑揚の幅も、組曲であるからこそのポイントだ。序曲から中盤にかけて敷き詰めるようにして歌われるのは、嵐が抱く思い出の数々(そのほかにも“Happiness”や“Be with you”などの曲名が歌詞として落とし込まれている)。だが、「過去形」と「進行形」だった口調が、終盤にかけて「未来形」へと変化するのだ。そして、絶対に忘れてはいけないと示すように、自分たちの魂は自分たちのものだけではないのだと示すように、《ただひとつ変わらない 大事な合言葉》として《忘れない いつも “You are my soul”/届けたい ずっと “You are my soul”》と、デビュー時と同じように再び誓いを音の中に立て、“Song for you”という曲で証明した。――だから、この曲に息づいた想いと未来への道は、きっと嵐と私たちの6等分にすべきものなのだと思う。
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