【10リスト】Hi-STANDARD、一生聴き続けられる名曲10はこれだ!

10月4日(水)に18年ぶりのニューアルバム『THE GIFT』をリリースすることが決定しているHi-STANDARD。リリース後は12月までレコ発ツアーも行われるという現役感バリバリの展開も発表されており、感涙にむせぶ想いである。 ただ、奇跡の復活から現在の盛り上がりに至るまで、「ハイスタって本当にすごいんだ!」ということを目の当たりにしつつも、「実際のところ、どんなバンドなんだろう?」と思っている若い世代もいるかもしれない。そこで今回は、90年代にハイスタを知り、心の曇天が青空に変わるくらい影響を受けた筆者が、個人的な想いも込めながら、彼らの名曲中の名曲を10曲セレクト。ぜひ読んで聴いて、来るべきアルバムとツアーを待ち望んでもらいたい。(高橋美穂)


① MAXIMUM OVERDRIVE

1995年にリリースした1stアルバム『GROWING UP』の1曲目を飾っている“MAXIMUM OVERDRIVE”。EPやミニアルバム『LAST OF SUNNY DAY』はすでにリリースされていたが、この作品でハイスタを知った人も多いだろう。イントロから3ピースが塊になって突っ走ってきて、《今のオマエなら何でもできる/ただ自分で気がついていないだけさ》(和訳)と歌う爆発力のある楽曲に、くすぶっていたハートに火を点けられるキッズが続出した。アグレッシブな楽曲ながら、一瞬のキュートなコーラスが光っているところも彼ららしい。

② NEW LIFE

同じく『GROWNIG UP』に収録されている“NEW LIFE“。ベースからはじまり、シンプルに軽やかに進んでいく中で、コーラスが混ざり合い、サビで弾ける――徐々にテンションが高まっていく、ライブにぴったりのナンバーだ。後半のキメのところでは、聴いているだけでジャンプしたい衝動が抑えられなくなるほど。それにしても《自分の30年後の姿なんて知りたくもないね》(和訳)と歌っていた彼らが、今こうして活動している(そして、それを当時と同じようにワクワクしながら聴けている自分がいる)ことが、いまだに不思議な気分だ。

③ GROWING UP

『GROWNIG UP』のラストを飾るタイトルチューン。《「失敗したらいつでも戻ってこいよ」/「いや戻らない そしたらもう一回やってみるよ」》《「これが成長するって事だよ」》(和訳)――2分ちょっとの長さながら、この楽曲は20年以上も私の中のテーマソングになっている。短いけれど重い、蒼いけれど不変的な、この時期の彼らだからこそ生み出せた名曲。全編サビのような勢いがあるが、ハイトーンの美しいコーラスや、語りなど、フックも盛り込まれているところは流石。ショートチューンをポップに仕上げる職人の手腕が、見事に発揮されている。

④ FIGHTING FISTS, ANGRY SOUL
1997年にリリースされた2ndアルバム『ANGRY FIST』を代表するナンバー。同作をリリースした頃には、すでに「メロコア」や「インディーズ」の枠を超えた人気を誇っていた彼らが、ここぞ!とばかりに放った「闘いの歌」――当時は、その意図に想像を巡らせずにはいられなかった。《Go boys/Go now/Go fight Now》と、拳を握らずにはいられないフレーズが飛び出してくるし、テンポ的にも勢いがあるが、決してダークやハードに着地せず、寧ろポップ、というところに彼らの闘い方が見える気がする。

⑤ DEAR MY FRIENDS
1999年にリリースされた3rdアルバム『MAKING THE ROAD』。空前の大ヒットを記録したというだけではなく、収録されている1曲1曲のクオリティや、アルバム全体の流れ、聴こえてくるメッセージ、全てにおいて日本の音楽史上に残る大傑作と言えよう。その中でも“DEAR MY FRIENDS”は、ひと際温かなナンバー。メロディ、コーラス、個々のフレーズ、そして大切な友達へと向けられた歌詞は、アッパーな曲調ながら心に染みる。復活後に彼らがこの楽曲を演奏するたびに、勝手にドラマを重ね合わせて、以前よりも感動してしまっているのは、私だけだろうか?

⑥ STAY GOLD

同じく『MAKING THE ROAD』収録――というだけではなく、ハイスタ休止中もKen Yokoyamaで演奏されたりしたことで、楽曲として最も生々しくあり続けて、世代やジャンルを超えて広まっていき、復活後に文字通りさらなる輝きをもって鳴らされている名曲。血沸き肉躍るイントロから、怒涛のように感動的なメロディが鳴り響き、《I won’t forget/when you said to me “stay gold”》という眩しいサビへたどり着く。この一節を心の中にしまいながら、彼らが休止している間に頑張っていた人は多いかもしれない。

⑦ MOSH UNDER THE RAINBOW
『MAKING THE ROAD』に収録されている、ライブに欠かせないキラーチューン……でありながら、とっても優しいナンバー。モッシュ、というと激しいイメージが浮かぶところを、キッズがみんなで輪になって、肩を組んで、笑顔で踊れるように仕上げたところは、ハイスタならではだし、もしかしたら彼らのライブに通い詰めていたキッズが書かせた楽曲と言えるのかもしれない。曲調も、「メロコア」と呼ぶにはロマンティック過ぎるスウィートさと、音楽的な奥深さがある。

⑧ BRAND NEW SUNSET

『MAKING THE ROAD』のラストを飾る、切なく強いナンバー。もちろん『MAKING THE ROAD』にもアグレッシブな楽曲やユーモラスな楽曲も収録されているのだが、どうしても印象が強い楽曲を挙げると、彼らの幅の広さを象徴するようなものが多くなってくる。コーラスのハーモニーと、タフなギターソロ、甘い鍵盤の音色などが溶け合って、アルバムの余韻を残し、最後は静かにギターがつま弾かれる。《I won’t cry,cry,cry/cause I’m a tough boy》と歌われる「男の子」な楽曲だが、女の子でも小さく拳を握りたくなるはず。

⑨ MY FIRST KISS
名カバーも数多く生み出しているハイスタ。復活後のシングル『VINTAGE & NEW,GIFT SHITS』でも、その才能が全開になっていた。そんなカバーの中でも発表された当時「こう来るか!?」と驚きを呼んだのが、2000年リリースのシングル『LOVE IS A BATTLEFIELD』に収録されていた“MY FIRST KISS”。アニメ『キテレツ大百科』のオープニング&エンディングに使われていた“はじめてのチュウ”を英詞にしてカバーしたものだ。この茶目っ気とセンスはハイスタならではだった。今や若いキッズは原曲を知らないかもしれない!? でもとびきりキュートな楽曲であることは伝わると思う!

⑩ ANOTHER STARTING LINE

一切の事前告知なしで、昨年の10月5日にCDショップに並んだ、ハイスタ16年ぶりのシングル『ANOTHER STARTING LINE』。その表題曲は、復活した意味を《僕に過去に生きていてほしいんだろうけど/僕はゾンビじゃない》(和訳)という赤裸々なメッセージを、黄金のコーラスワークで奏でることで、「今」のハイスタを表していた。これだけ名曲を生み出してきた中で、これだけのブランクがある中で、しっかりと復活を飾ってみせる彼らは、レジェンドではなくヒーローだ! そう思えた、新たな記念碑的ナンバー。
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