※2022/10/04 更新
①風の日
1stアルバム『DON’T TRUST ANYONE BUT US』に収録されている最古参の楽曲でありながら、復活後のライブでも頻繫に演奏されている。それだけ、いつの時代も変わらない、大切なことが歌われているのだと思う。困難にぶち当たった時でも、風や雨に身をさらし、この歌を口ずさめば、生きてるなあって思える――そんな感情を抱いたことがある人は、きっと私だけではないはずだ。この歌ほど温かい《当たり前だろ》《そんなもんさ》は、ほかにない。②No.13
2ndアルバム『BRING YOUR BOARD!!』の2曲目に収録され、その後の彼らのアッパーな音楽性を引っ張った印象のあるナンバー。活動休止中も大切にされた《9月9日》という歌詞が入っている楽曲でもある。きらめくメロディやファストなビート、《いつでもここには君の家がある》《きっと強風の中でもやり遂げるんだろうと思う》などといった歌詞も含めて、ELLEGARDENそのものが凝縮されているようにも聴こえてくる。③ジターバグ
『BRING YOUR BOARD!!』に収録されており、のちにシングルにもなった、名実ともに彼らの代表曲。いつだって心に火を点けるアンサンブル。そして、きらめくメロディにのった、人生と重ね合わせられる歌詞。《数え切れないほど無くしてまた拾い集めりゃいいさ》、《早く着くことが全てと僕には思えなかった》――その時の心情によって、強く響く部分が違ってくるのも面白い。当初は瞬間的な爆発力に惹かれたけれど、年月を経て、暗闇にぶつかるたびに道を照らしてくれる楽曲に成長したと思う。④金星
“No.13”と同じく『BRING YOUR BOARD!!』に収録されているものの、こちらは1stアルバムから続くオルタナ色が強い、輝きを放つミドルチューン。細美武士(Vo・G)の日本語詞の強さが際立っており、これまで《最後に笑うのは正直な奴だけだ》《この夜が終わる頃 僕らも消えていく/そう思えば 僕にとって 大事なことなんて/いくつもないと思うんだ》といったフレーズを噛みしめながら生きてきた人も、少なくないだろう。⑤スターフィッシュ
3rdアルバム『Pepperoni Quattro』に収録されている、日本語詞と英詞がミックスされたナンバー。《綺麗なものを見つけたから/また見えなくなる前に》と刹那を飲み込んで歌われる、《どうしても君に会いたいと思った》という衝動的な想いに、たまらないピュアネスを感じる。グッとくるのは《こんな星の夜は/君がいてくれたなら/何を話そうとか》の《とか》のところ。照れのような、続きがあるような、リアルな表現が人間臭い。⑥Make A Wish
『Pepperoni Quattro』がリリースされてから、ライブのクライマックスを飾るようになった名曲。讃美歌のように清らかな出だしから広がるシンガロング。一転して加速をはじめると、感情を解き放つようにジャンプが弾ける。《願い事をしようぜ/簡単なやつを/君が一人きりじゃなくて/そばに誰かがいて手を握ってくれるように》ーー誰もが切実に歌い、跳んだ。聴くたびにライブハウスの楽しさ、美しさが思い出される。⑦虹
4thアルバム『RIOT ON THE GRILL』に収録。2004年に行われた「NANA-IRO ELECTRIC TOUR」で虹を見たことが、この楽曲が生まれるきっかけになったのだという。そのエピソードからも、《僕ら》が畳みかける歌詞からも、ELLEGARDENにとって仲間の存在が如何に大切か、ということが伝わってくる。復活後の2019年に行われた「NANA-IRO ELECTRIC TOUR」でも演奏され、さらなる物語を内包することとなった。⑧Space Sonic
《Insane》《Guilty》などといったビクッとせずにはいられないワードと、痛みを感じるほど鋭利なメロディ、そして重々しくも懸命に走っているようなビート。すべてから、シングルとしてリリースされた2005年、バンドの状況の激変に対峙していた彼らの心が生々しく響いてくる。ポップよりヘヴィという表現が似合う5thアルバム『ELEVEN FIRE CRACKERS』の予兆ともなった楽曲。⑨高架線
『ELEVEN FIRE CRACKERS』の中でも、伸びやかなメロディと温かなサウンドが印象的な人気曲。《ほんの少し前に 手に入れたような未来を/思い出と一緒に 丸めて投げ捨てた》《南北へ続く高架線/この先にはきっとあると/ささやいてる》――過去に区切りを付けて進んでいく決意が表れたような歌詞は、彼らの状況や自分の心境によって、聴こえ方が変わってくる気がしている。ただ、《思うよりあなたは ずっと強いからね》という一言のお守りのような強さは、永遠に不変だ。⑩Mountain Top
2022年9月9日に開催された10-FEET、BRAHMAN、マキシマム ザ ホルモンとの4マンライブ「BAND OF FOUR -四節棍-」で初披露し、その日のうちに告知もなく配信リリースされた、16年ぶりの新曲。制作などはロサンゼルスで行われた。そんな新たな一歩を象徴しているようなビートと、切々と染み入ってくるメロディ、そして《俺は最後の勝負を待ち望んでいる(和訳)》というフレーズ――スケール感やテンポ感は変化したけれど、内に秘めたる闘志や誠実さは不変。「現在進行形のELLEGARDEN」に会えたことに、琴線が震えずにはいられない。現在発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』11月号表紙巻頭にELLEGARDENが登場!
●主なラインナップ
・ELLEGARDEN
・別冊sumika
・BUMP OF CHICKEN
・ONE OK ROCK
・back number
・04 Limited Sazabys
・ほかラインナップはこちら
ご購入はこちら