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優しいピアノとホーンセクション、そして高らかに鳴り響くマーチングドラム。片岡健太の書く歌詞は友情も愛情も自分自身の生き方もひっくるめて、きれいごとや正解ではなく《真っ当をしよう》《本当をしよう》と訴える。『映画ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城』の主題歌となった“Honto”が描き出すのは、それこそのび太とドラえもんのような、理屈を超えたピュアな関係だ。そしてそれはsumikaが一生を懸けて表現し続けているものでもある。それこそ多くの人とのかかわりの中で生まれた“赤春花”を改めて幾田りらと歌っているのもそうだし、《上手く言えないけれど/嘘はつかない/まだ青いうちに会いにゆく》と歌う小川貴之ボーカルの“Blue”も、同じく小川が曲を書いて片岡とふたりでラップ調の鋭いボーカルを繰り出す“ルサンチマンの揺籠”もそうだ。『Vermillion’s』を経て、sumikaはより強靭で、だからこそより自由で純粋な共同体となった。それは今の彼らのライブにも、そしてこのシングルにもちゃんと刻まれている。(小川智宏)(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年3月号より)
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