【10リスト】sumika、一生聴き続けられる名曲10はこれだ!

【10リスト】sumika、一生聴き続けられる名曲10はこれだ!
sumikaの2ndフルアルバム『Chime』がいよいよリリース。前作のフルアルバムから約1年8ヶ月ぶりということもあって、待ちわびていたファンも多いことだろう。その喜びとともに、ここで今いちどsumikaというバンドの軌跡を振り返りながら、過去から現在まで「まずは聴き逃せないこの10曲」を紹介していこうと思う。もちろん10曲でバンドの魅力をすべて伝えることは到底できないが、ここからまたどんどん、最新作とともに過去作品も深聴きしていってもらえたらと思います。(杉浦美恵)


① 雨天決行


sumikaとしての初音源、1stミニアルバム『新世界オリハルコン』の1曲目に収録されている楽曲。現在もライブで時々披露されることがあり、まさにsumikaの原点にあたる曲。《やめない やめないんだよ まだ/足が進みたがってる》という歌詞と楽曲のアッパーなテンポ感は、片岡健太(Vo・G)の情熱そのもののようであり、その後のsumikaのピュアな音楽への向き合い方が、この曲には凝縮されているように感じられる。“雨天決行”というタイトルにも、どんな逆境が待っていても自由にやり続けていく、という強い意志が滲んでいる。

② ふっかつのじゅもん


2014年にライブ会場限定でリリースされたシングル。その後、2ndミニアルバム『I co Y』にも収録。自身がかなりのゲーム好きということもあり、この楽曲はそのタイトルのイメージ通り『ドラクエ』をイメージして作詞されている。不穏ながらキャッチーで、どこかコミカルな雰囲気も魅力的な楽曲で、ライブでもシンガロング必至の1曲。転調を効果的に入れたり、メンバーのコーラスがフックになるなど、sumikaのストロングポイントがすでにこの初期曲で思うさま発揮されている。

③ Lovers


2015年にはこれまでサポートメンバーだった小川貴之(Key・Cho)がsumikaに正式加入。新たなスタートを切ろうかというタイミングだったが、その後片岡の体調不良により、バンド活動は一時中断してしまう。その復帰後の第1作目が、2016年3月にリリースされた両A面シングル『Lovers / 「伝言歌」』。“Lovers”は、男女のラブソングになぞらえながら、sumikaからリスナーへのメッセージとも受け取れる歌詞にグッとくる。《ねぇ浮気して ねぇ余所見して》というのは、sumika以外の音楽も聴いて、それで《最後の最後の最後には/お願いこっち向いて》という思いが込められている。sumikaの強みのひとつである、跳ねるようなバンドアンサンブルが見事に弾けた、最高の復帰作。

④ 「伝言歌」


ライブのアンコールで歌われることも多い、書簡のように思いを綴ったラブソング。恋人への思いを純粋に綴っている歌詞が感動的で、これは片岡がまだ18歳の時に、友人の思いを代弁するかのように作られた楽曲である。それを復帰作の両A面の1曲としてリリースすることによって、また新たな意味が生まれた。愛する人への思いを伝える歌詞は、そのまま片岡からメンバーたちへの思いにも聞こえるし、待っていたリスナーへの思いのようでもある。そして、それはそのままファンからsumikaへ「伝えたい」思いとも重なって、改めて、「ラブソング」というものの普遍性を実感できる楽曲でもある。こうした、対象を限定しているようで誰のどんな思いにも寄り添えるような楽曲に仕上げるソングライティングこそ、片岡の真骨頂。

⑤ sara


『Lovers / 「伝言歌」』のリリース後、約3ヶ月という短いスパンで発売された4thミニアルバム『アンサーパレード』の1曲目に収録された楽曲。ギターサウンドが切なく鳴り、疾走感を感じさせながらもどこか内省的な楽曲でもある。先の復帰作シングル曲が、sumikaを待っていた人たちに向けての気持ちだったとすれば、この“sara”は、片岡自身が休養中に自身と向き合って綴ったような切なさと、だからこその強さが混ざり合った、聴くほどにエモーショナルな気持ちが沸き立ってくる楽曲。何かを失って、「まっさら」な気持ちになった時、そこに残る自分とは? と深く深く考える時間。その暗い思考から明けた朝のような清々しさもある。

⑥ MAGIC


2016年12月リリースの1st EP『SALLY e.p』に収録された、ライブでもかなり盛り上がる1曲。《パってなるから/グってなるから/瞬くたび自由になるから》という歌い出しから、まさに魔法にかけられたように、これまでの景色をカラフルに変えてくれるような力を持つ楽曲。《耳の住処で起こすよマジック》というサビの歌詞も、イヤホンからこの楽曲が流れて来た時の心が躍る感じが、そのメロディとともによく表されている。sumikaのバンドアンサンブルの素晴らしさを思う存分味わいながら、体を揺らさずにはいられない1曲。

⑦ フィクション


1stフルアルバム『Familia』をリリースした後のsumikaの大躍進は多くのリスナーの知るところだが、その1stにして大傑作と言えるアルバムをリリース後、さらなるポップネスを追求したEPがリリースされる。2018年4月にリリースされた『Fiction e.p』の表題曲がこの楽曲。自身の創作する作品のことを“フィクション”と呼びながら、そのフィクションにはやはり、誰かに「伝えたい」という思いがあるからこそ、リスナーはそのフィクションに心を動かされるという、そんな片岡のポジティブな思いがあふれた楽曲。心地好いテンポで進んでいく楽曲は、日常生活の風景をより鮮やかに彩るサウンドトラックのように響く。

⑧ ペルソナ・プロムナード


同じく『Fiction e.p』に収録された楽曲だが、これほどハイパーで強烈な実験的ロックサウンドを、sumikaのような、ポップミュージックのシーンで名を馳せているバンドがやりきっているところに驚く。というか、これができてしまうsumikaは、羊の皮をかぶった狼であると断言できる1曲。リリース時のインタビューによれば「超必殺技のオンパレードみたいなもので、格闘ゲームで言えば、ゲージの状態がずっと満タンのまま続く裏技みたいなものを使いまくって(中略)それぞれが今まで培ってきた音楽の素養みたいなものを全部出し切った」楽曲。音源もすごいが、ライブ演奏の凄まじさは鳥肌もの。

⑨ ファンファーレ


劇場アニメ『君の膵臓をたべたい』のオープニングテーマとして書き下ろした楽曲で、同じく主題歌の“春夏秋冬”と両A面として2018年8月にシングルリリース。アニメ作品の牛嶋新一郎監督いわく「ここまで作品に寄り添って楽曲を作っていただいた経験がない」というほど、sumikaはこの物語が「泣ける」と言われることの、その意味に向き合って、とても深い部分で主人公の人間像を楽曲に投影していった。だからこそ疾走していくメロディに切なさが滲みながら、とても誇らしげなポジティブな思いがにじむ。

⑩ Familia


名盤1stフルアルバム『Familia』のリリースから約1年8ヶ月ぶりとなる、sumikaの待望の2ndフルアルバム『Chime』がついにリリースされた。そのアルバムのラストを飾るのが“Familia”である。前作アルバムと同タイトルの楽曲を、今回のアルバムのエンディングに収録するということが、実にsumikaらしい。「ファミリア」の概念はsumikaにとっては、まさにバンドそのものの在り方であり、自らが選んで家族(チーム)になるという、そのまま結婚のイメージにも重なるもの。だからこそ、この“Familia”は、とても彼ららしいウェディングソングであり、住処の『Chime』がここにあって、その場所はオープンに開かれていることを象徴している。
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