「アニコレの覚醒」、こんなことを言いたくなるほど00年代のUSインディシーンをリードしたアニマル・コレクティヴが、ここ数年好アルバムを連発してるのを喜んでいたのだが、今度は中核メンバー、パンダ・ベアの5年ぶりとなる素晴らしいソロ作『Sinister Grift』の登場だ。
ソニック・ブームとのコラボ作『Reset』に続くもので、あれもサイケとダブ感覚に満ちた美しいアルバムだったが、今度はよりパーソナルなテーマを、この人独特のビーチ・ボーイズにまでさかのぼる美メロディで描き出していく。
しかも今回はアニコレのメンバー全員が何らかの形で関与していてサウンドの膨らみは、まさしくアニコレ・ワールド。共同プロデュースに当たったメンバーは「彼の新しいチャプター(章)にも感じる」、と言っているが、まったく同感。
アニコレとしての新章にもつながるのでは、といった話を『ロッキング・オン』3月号で書いている。ぜひ一読を!(大鷹俊一)
パンダ・ベアの記事が掲載されるロッキング・オン3月号