【10リスト】欅坂46、カップリングにもその魅力を深める名曲がたくさん!

欅坂46は、ひとつの面だけで語れるグループではない。楽曲、パフォーマンス、ミュージックビデオ、そしてライブでの演出――それらすべてが組み合わさった時に、欅坂46の表現は完全体となる。これはシングル作品にも同じことが言えるが、表題曲はあくまで欅坂46の一部分にすぎない。一貫した世界観がある表題曲に比べ自由度が高いカップリングには、彼女たちの多面的な魅力を堪能出来る作品が多い。そこでこの記事では、シングルのカップリングから厳選した10曲を紹介していきたい。(渡邉満理奈)

(2019.11.26更新)

①手を繋いで帰ろうか(1stシングル『サイレントマジョリティー』全TYPE収録)

反骨精神が迸る歌詞に、キレの良いクールなダンス、怖いくらいに鋭い眼差し。そんな従来のアイドル像にはなかった強烈なインパクトで世間を驚かせたのが、1stシングルの表題曲“サイレントマジョリティー”。その一方でカップリングとして収録された“手を繋いで帰ろうか”は、少女たちの「等身大」な可愛らしさを前面に出した作品だ。パフォーマンス時のメンバーの無邪気な表情や「はないちもんめ」のようなダンス、菅井友香と守屋茜による寸劇はいつ観ても微笑ましい気持ちにさせられる。

②語るなら未来を…(2ndシングル『世界には愛しかない』TYPE-A~C収録)

“カタミラ”の略称でファンからの人気も高いこの曲は、欅坂46の真骨頂である「シリアスな魅力」が爆発している。≪もう 失った人生なんて語るな≫、≪今だから言えることは語るな≫、≪過去など自己嫌悪しかない≫そんな歌詞から伝わってくるのは、割れたガラスを拾い集めても元には戻らないように、後悔したり嘆いたりすることは時に無意味で、それよりも未来を見据えるべきだという力強いメッセージ。ライブでは激しい照明の演出や全身を使ったダンスの迫力も合わせて、ひときわ盛り上がるナンバーとなっている。

③大人は信じてくれない(3rdシングル『二人セゾン』全TYPE収録)

≪いいことなんかない/退屈な毎日さ≫と、いきなりネガティブなワードから入るこの曲は、誰もが感じたことのあるティーンならではの孤独が描かれている。大人から「若いから大丈夫」なんて言葉を投げられても、まだコミュニティが狭かった子供の頃はそんなことよりも「今」が辛いのが一番の問題だった。彼女たちの切実なパフォーマンスは、当時の言葉にするのさえ難しかった絶望を思い起こさせる。MVでのメンバーは今よりずっとあどけなく見えるが、だからこそ少女時代特有のヒリヒリ感がある。

④制服と太陽(3rdシングル『二人セゾン』TYPE-A収録)

いろんな葛藤や周りの決めつけから心が解き放たれた時のワクワク、このままどこまでも行けそうな無敵感。そんな気持ちが歌われた“制服と太陽”は、学生だけに限らず、人生の岐路に立つ全ての人の背中を押してくれる希望の歌だ。ライブでこの曲が披露される時、メンバーは晴れやかな表情を浮かべ、まっすぐ前を見つめてパフォーマンスをする。その姿に毎回決まって感動してしまうのは、制服を脱ぎ捨てて校則のない大人の世界へ踏み出していく主人公と、彼女たち自身の人生が重なって見えるからなのかもしれない。

⑤W-KEYAKIZAKAの詩(4thシングル『不協和音』全TYPE収録)

欅坂46はもともと「漢字欅」と「ひらがなけやき」という2つのグループから成り立っていた。“W-KEYAKIZAKAの詩”は、漢字欅とひらがなけやきの合同歌唱曲であり、欅坂46のデビューから1年間の活動を総括した作品。歌詞には≪同じ目をしたみんながいた/生きることに不器用な仲間≫とグループのことを彷彿させるワードが散りばめられ、振り付けはこれまでの楽曲で披露されてきたダンスの要素が含まれている。ひらがなけやきは2019年に「日向坂46」として独立したが、今もメンバーにとって大切な曲であり続けていることだろう。

⑥エキセントリック(4thシングル『不協和音』通常盤収録)

楽曲が解禁された当初から評価が高く、欅坂46の新たな可能性を見出した作品。雨にずぶぬれになりながら一心不乱に踊るMVも衝撃だったが、1周年ライブで同曲が初披露された時の驚きは忘れがたい。B系ファッションに身を包み、曲の途中で靴を脱ぎ捨てる風変わりなパフォーマンスは、これまでの欅坂46のイメージからもまさに大きくはみ出したものだった。他者との間に壁を感じている人は多いと思うが、この曲は自分を曲げることなく「変わり者」として生きる勇気を授けてくれる。

⑦避雷針(5thシングル『風に吹かれても』TYPE-C収録)

心を閉ざして暗い目をした「君」と、そんな君が気になってしまう「僕」の関係を描いたこの曲は、なんと言ってもドラマティックなライブパフォーマンスが素晴らしい。2019年11月に読売テレビ・日本テレビ系列『ベストヒット歌謡祭2019』で地上波初披露された際には、ファンのみならず大勢の人たちから大きな反響があった。フードを深く被る平手友梨奈の異様な佇まいは、まさに「君」の孤独が体現されている。また、そんな平手を囲むように一糸乱れぬダンスを繰り広げるメンバーの姿が表すのは、避雷針となってでも君を守ろうとする「僕」の決意だ。

⑧もう森へ帰ろうか?(6thシングル『ガラスを割れ!』全TYPE収録)

どこか切なく、胸を締め付けるようなこの曲。MVは「大量生産されるアイドル」を切り口に撮影され、フルバージョンでは大量のアンチコメントが貼られた部屋の中で、平手がダンスをするという衝撃的なシーンも映し出されている。「森」は、欅坂46が世の中に現れる前、彼女たちが「ひとりの少女として生きていた日常」のメタファーとも捉えることが出来るだろう。ライブで観るとまた少し曲の印象が変わり、神秘的な演出と合わさることでパフォーマンスにより演劇チックな迫力が足される。

⑨Student Dance(7thシングル『アンビバレント』全TYPE収録)

聴いていると思わずゾクゾクしてしまうような不気味さもあるこの曲は、カップリング作品の中でもひときわ異質。ライブでは椅子とスマートフォンを使った不思議なパフォーマンスが繰り広げられ、間奏の水しぶきを飛ばしながらの激しいダンスパートも見どころだ。また、欅坂46のMVは名作映画を彷彿させる演出や衣装も多いが、“エキセントリック”は『台風クラブ』、“風に吹かれても”は『ブルース・ブラザース』、そしてこの曲は『時計じかけのオレンジ』のオマージュだと考えられる。

⑩Nobody(8thシングル『黒い羊』TYPE-A収録)

“Nobody”は、聴けば聴くほどクセになってしまう中毒性が高いナンバー。ライブ映えする曲でもあり、ライブパフォーマンスを観てもっとこの曲を好きになったというファンも少なくないはず。80年代テイストがふんだんに盛り込まれたMVは、ビビッドカラーが鮮やかでスタイリッシュな映像に仕上がっている。指先まで使ったしなやかな動きやメンバーのアンニュイな表情、佇まいのシルエットからはセクシーさも滲み出ており、欅坂46の表現の幅がますます広がっていることを実感出来る作品だ。
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