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麗蘭としては何度もこのCOUNTDOWAN JAPANに登場してくれているが、ソロとしては初参戦となる仲井戸麗市。自ら拍手をしながらステージにあらわれ、アコギを手にしてジャランと鳴らす。フェイクから始まったのは、RCサクセションのメンバー紹介ソング“よォーこそ”だ。「よく来てくれた、こんな大晦日に。ギター弾くしか能の無い奴さ。古くからのあいつのダチさ。紹介させてくれ、仲井戸麗市、俺だ。じゃあ特別に紹介しよう。天国のどこかで俺たちを見ていてくれているはず。最高のヴォーカリスト、最高のソングライター、忌野清志郎!」と歌いあげ、清志郎とCHABOが一緒にレコーディングをしたラスト曲“激しい雨”、そして清志郎バージョンの“上を向いて歩こう”へと続く。そう、この日のアクトはすべて忌野清志郎という偉大なロック・ミュージシャンに捧げられた。「あいつの歌は難しいんだよ? あいつはやっぱ歌がうめえからさあ。俺はあいつの横でギター弾いてるのが大好きだったから、こんな形で歌うとは思っていなかったけど、気持ちで歌うから」という愛に溢れたMCのあとは、「彼が書いたバラードの中でも大好きだった曲。バンドでこの曲をやるのはいつも自慢だった」という“スローバラード”、「亡くなったときに作った曲、1曲聴いてくれよ。あいつは口笛がとても上手だったんだ」という“夏の口笛”、ラストはCHABOの家のちっちゃいリビングルームで作ったというアンセム“雨上がりの夜空に”で、その場を持っていってしまった。お客さんは全員笑顔。たった1本のギターと深い歌声により、楽曲そのものの素晴らしさが浮き彫りとなり、音楽の楽しさがフロア全部に溢れたすごいライブだった。(上田智子)