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サウンドチェック中から本気モードの演奏でフロアを震撼させていたa flood of circle。ムーディーなSEに乗って登場すると、「かかれー!」という佐々木亮介(Vo/G)の一声で"フェルディナン・グリフォン・サーカス"発射! コシの効いたブルージーなサウンドがフロアを漆黒の世界へと変えていく。ささくれ立った佐々木の歌声が、目の前のモノすべてを焼き払うような勢いで放たれていく。続く"シーガル"ではイントロが鳴らされるなりフロアから大きな歓声が。12月14日にベースの石井が脱退したばかりの彼ら。新ベーシストのHISAYOが加入して間もないステージにも関わらず、攻撃性全開放のグルーヴが核弾頭のごとく投下されていくさまは、身がすくむほどの迫力だ。
「新生フラッドになって今日が2度目のライブ。もう俺らの2011年は始まっているから。2011年も泥臭く正々堂々とロックンロールしていくことを誓います」という宣誓のあとは"Black Magic Fun Club"。暗黒の森を駆け抜ける獣のように力強いビートに誘われ、フロアではハイジャンプが沸き起こる。続いて「新曲いきます!」として鳴らされた"Sweet Home Battle Field"も、キャッチーなメロディーと地鳴りのようなリズムが正面衝突を続けるダンサブルな楽曲。歪んだ世界をそのまま描き出したような、背徳的でダークで振り切れまくったフラッド流の快楽空間へとフロアが導かれていく。そしてラストは"Human License""泥水のメロディー"を連打! 全身にグサグサと突き刺さるようなサウンドに、フロアからは「オー!」という歓声と拳が上がって最高潮のテンションに!! あくまでクールなパフォーマンスを貫きながら、龍神が火を噴くようなサウンドで観客の心にロックンロールの火を灯してくれた彼ら。そのインパクトは圧倒的だった。(齋藤美穂)