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MOON STAGEの2番手としての登場は、小田原発の4人組バンド・藍坊主(あおぼうず)! 虹色のライトを浴びてオンステージしたメンバーを、早くも満杯となったMOONのオーディエンスが歓待する。そして、「こんにちは、藍坊主です、よろしく! “鞄の中、心の中”!」とヴォーカル・hozzyが呼びかけて威勢よくライヴをキックオフ! ベース・藤森×ドラムス・渡辺による芯の太いグルーブが躍動し、サビでは「いくぜー!」とhozzyが叫んで文字通り一体感はうなぎ登りに! 続けて、ハンドマイクだったhozzyがギターを抱えて“伝言”へ。《人は苦しむために生まれたんじゃない 人は幸せになるために生まれた》という真摯なメッセージが、しっかりとオーディエンスの心に響いていることを、振り上げられたいくつもの腕が伝えているように思った。「みんなにとっても大変な年だったと思うけど、来年が素晴らしい年になるよう、まず今日を楽しんで帰ってください! 『ありがとう、2011!』っていう気持ちでやらせてもらいます」とhozzy、「ベストアルバム(『the very best of aobozu』)出したり、武道館でライヴ(『藍空大音楽祭』)やったり、僕らにとっても思い入れの強い年になりました」と藤森も語りかけ、「じゃあ、今月出たシングルをやります――」(藤森)と、12月7日にリリースしたばかりの新曲“生命のシンバル”を披露。彼ららしい爽快なアンサンブルのなかに、生命を熱く滾らせてやまない苛烈さを宿したナンバーがライヴの熱をさらに高め、続く“星のすみか”ではイントロから大歓声! 「サンキュー、マクハリ! 来年もよろしく!!」とhozzyが叫び、最後は歓喜の疾走チューン“プリティーパンクミュージック”で一直線にクライマックスへ――。バンドとしてひと回り……どころか、20回りくらい大きな躍進を遂げたこの1年を象徴するような、自信に満ちた快演だった。(奥村明裕)