10代の頃から注目された彼らの異様な演奏力に免疫ができてきたとはいえ、リハからして鳴ってる音が半端ない。豪快。骨太。スケールでかい。音楽に選ばれし者のジャム・セッションを聴いているようで、それだけで気持ちよくなってしまう。さて本番。バックライトの中メンバー登場。浮かび上がる4つのシルエット。1曲目“アイのテーマ”から手ぶらハンド・マイクのザ・リード・ボーカリスト、オカモトショウの煽動アクションも冴え渡り、盛り上げる、盛り上げる。「Ah!Ho!」のコール&レスポンスも連発。もちろんショウだけではない。4人のリード・プレイヤーが、素晴らしいスクラムで“Run Run Run”“笑って笑って”と畳み掛ける。ショウはスタンドマイクを振り回す場面あり、ミック・ジャガー直系の踊りありで、芸が細かい。ここで「新宿からやってきたOKAMOTO’Sです!」とお約束のご挨拶。ゲストにUCARYを招きいれ、岡村ちゃんのカヴァー、“どぉなっちゃってんだよ”を披露する。重戦車のようなベースラインに率いられたロック・ヴァージョン。その漆黒のサウンドに浮かぶUCARYのコケティッシュなコーラスがいい塩梅。とはいえ、本当のハイライトは次の“マダラ”。不穏でセクシーなミドル・チューンだ。赤を基調とした妖しいライティングと相まって、 ステージに深夜のいかがわしさを現出させた。長いインタープレイの後に一際大きな歓声が上がったのは、このバンドの実力でしょう。もはや「何をしても気持ちいい状態」のオーディエンスに“欲望を叫べ!!!!”を叩きつけ、濃密な30分間が終了した。(斉藤知太)
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