“ハレ”のエネルギーを響き渡らせたTHE BOOM、完勝! 12:20 グラス・ステージ 8/2 14:10 UP |
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太陽も上がり、グラス・ステージもどんどん暑く・熱くなってきている。氣志團に続いて登場したのはTHE BOOM。去年のRIJ出演でも地に足の着いたタフなハピネスを見せつけただけあって、グラス・ステージ前方の期待感も去年以上。そして1曲目からサポートメンバーのホーン隊やパーカッションも含めて10人以上が並ぶ壮観のステージ! 軽快なアップビートの“ミ・ソ・ラ・SKA”、筋肉質のファンクネスを見せつけた“FISH DANCE”“都市バス”と、一気に「宴」の空間を作り上げた。一昨年よりメディアの大々的なプロモーションに頼らず、野外を中心にほとんどのアーティストが訪れない小さな街や村まで日本中を廻ってきた彼ら。そうやって鍛えてきたバンドの体力としなやかな筋力が並みじゃないことは、こうしたフェスの場に現われるとありありとわかる。宮沢の「毎年毎年若いカッコいいバンドが生まれて、俺らオヤジの域に……(笑)。でも負けません!」のMCの通り、長いキャリアの中で積み重ねてきた貫禄、しかし何年も変わることのない真摯な歌声は、何者にもかえがたい魅力を放っている。 ステージにバンド4人のみが残り、宮沢がアコースティック・ギターに持ちかえて、フォーキーでメロウなTHE BOOMのもう一つの面を見せた“中央線”。手拍子と合唱で客がひとつになった“いつもと違う場所で”。そして「この曲を作った時のことはよく覚えています。……いい風が吹いてます。この風に乗りましょう」というMCで大歓声が響き渡った“風になりたい”! メンバー全員がパーカッションを打ち鳴らす怒涛の祝祭ラテン・リズムに会場が揺れる。灼熱のグラス・ステージだけど、吹いてくる風はほんとうに心地よい。さらには宮沢が三線に持ちかえ、グラス・ステージを沖縄色に染めた“ひのもとのうた”、さらにはトドメの“島唄”!! 上半身裸になった宮沢は、ひとつひとつの言葉を確かめるように、まっすぐに会場を見据えながら歌っていた。 シメはしっとりと歌いきった“僕にできるすべて”。「短いですけど、14年のザ・ブームのいろんな面を見てもらいたいと思います」とのMCの通り、40分強でさまざまにスタイルを変えながら、それでも身体と魂をひたすらに揺さぶってくるエネルギーを届けてくれたザ・ブーム。ひたちなかが“ハレ”のエネルギーに満ちた、感動的な時間だった。(柴那典) |
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ロッキング・オン・ライブラリー前には 昨年・一昨年の出演者のサイン入りの旗が |
散水後のステージ最前線 (笑顔、笑顔、笑顔) |
THE BOOM のROCK IN JAPAN FES.クイックレポートアーカイブ