メニュー




「わたくし生まれも育ちも葛飾・柴又~」という寅さんのテーマにのって登場した100sの面々。初ライヴが、このROCK IN JAPAN FES.の大草原だった彼らにとって、最早この場所はホームグラウンド。このイントロからしてメンバーのリラックスした空気が伝わってくる。そして、勝手知ったるオーディエンスも“犬と猫”のイントロが鳴り出した瞬間に「ど~お~」というコーラスをステージへと歌い返す。「楽しんでる? 中途半端じゃダメだぞ。俺たちも本気で伝えるから」というMCから突入したのは、“バーストレイン”。その前の“希望”もそうだが、もう「中村一義」時代の楽曲だけでなく、「100s」として発表した2枚のアルバムの曲こそが今の彼らのライヴでは中心となっていて、それがステージでは更に有機的に発展していく。“Honeycom.Ware”“A”、しかし、ステージの上で6人の間のアイコンタクトがこれだけ多いアーティストも珍しい。100sのライヴが楽しいのは、そこにこうした希望の「体温」があるからだ。最後は、ここひたちなかが一つの契機になって生まれた名曲“キャノンボール”。今の100sは今日の気温なんかよりもずっと熱い。(古川琢也)