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日没を間近に控えて涼しい風も吹き始めたGRASS STAGEで、満員の観客が手を宙に掲げて静かに待っている。ツアー時と同じ静謐な電子音のSEでメンバーが登場すると、一転して上がるのは爆発的な歓声だ。そう、2年連続のBUMP OF CHICKENが、ROCK IN JAPANへの登場である。これから彼らと僕たちの間に、特別なコミュニケーションが始まる。バンプのライヴにはいつもあるその不思議な期待感が、ここでは数万人に共有されていると思うと本当にゾクゾクする。“星の鳥”から“メーデー”“才悩人応援歌”へと繋がるアルバム『orbital period』を踏襲した導入部から、“花の名”“ギルド”へと繋がる展開で、合唱と感動の波がゆっくりとフィールドに伝わっていく。メンバーの演奏もぴたりと息が合って、単純に去年と比べてもバンドとして、彼らはいっそうタフになっている。“真っ赤な空を見ただろうか”、そして大合唱曲“天体観測”を経て、ラストはやっぱり“supernova”!! 《本当に欲しいのは君と作る今なんだ 今日なんだ》と歌った藤原基央の気持ちは、きっと、ひとりひとりの心の奥の大切な場所に届いたことだろう。温かいステージをありがとう!(松村耕太朗)