夕暮れ時のさわやかな風がふきはじめたなか、PARK STAGEを明るく、ハッピーに照らしたFRONTIER BACKYARD。「ワン、ツー、ワン、ツー、スリー、フォー!」のTGMX(VO)の合図で、彼らのパーティは賑やかにスタート! “You feel the luck”のダンサブルなビートと極上にポップなサウンドに、オーディエンスはステップを踏み、また“Putting on BGMs”のブライトなメロディに、大きく左右に手を振って応える。パンクにソウル、ファンク、ロック、スカ、トロピカルなどなど、さまざまなエッセンスに遊び心がミックスされた、センスも音楽偏差値も高いサウンドながら、彼らの音楽はとことんフレンドリー。そして最高に楽しい。曲のキメをちょっとハズしてやり直したり、オーディエンスとの「エヴリバディ・セイ! FBY!!」のコール&レスポンスひとつとっても、お茶目な余裕にシャレやユーモアもあったりという具合。こんな遊びのできる大人になってみたいと思わせる、ハッピーな空間をするりと作り出していく。
キラッキラと華やかなシンセ・サウンドやスカ・ビートで躍らせたかと思えば、スウィートなソウル・ナンバーで酔わせたり、あるいはファスト・チューンで手拍子させたり、“hope”では、「まわせ、まわせ!」とタオルをまわさせたりと、ノンストップでFBYのダンスフロアを拡大していく。タイトなビートのロック・チューン“missing piece”から “Flower of Shanider”でオーディエンスのステップをタテからヨコへとスムースにシフトしていくワザもまた、痺れる。「最高だね」というTGMXの言葉をそのままそっくり返したいステージだ。そして、この甘い余韻と、超・陽性のバトンを続くCOMEBACK MY DAUGHTERSへと託していった。(吉羽さおり)
FRONTIER BACKYARD のROCK IN JAPAN FES.クイックレポートアーカイブ