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昨年の3日目ヘッドライナーに続いて、2日目GRASS STAGEのトリを飾るのはユニコーン! 「S・A・T・U・R・D・A・Y、ナイト!」……“サタデー・ナイト”に乗って入場した5人、金髪カツラの民生をはじめ今年のユニホームのコンセプトはベイ・シティ・ローラーズ! そこから民生のでっかいアクションとともに、ハード・エッジなロック・ナンバー……ではなく、最新シングル曲“裸の太陽”へ! ミドル・テンポのこの曲でも、川西さんのビートはとことんパワフルだわ、サビではテッシーがライトハンド奏法キメてるわ、と仕掛けが山ほど仕込んである。そこから今度はEBI曲“薔薇と憂鬱”でギアを上げてかっ飛ばす! EBIのヴォーカルと競い合うようにスパークする、阿部Bの華麗なオルガンさばき&ソロ・プレイ! 復活ユニコーン、今年のステージも絶好調だ。 「えー、本日はこのステージの最後をやらしてもらってありがとうございます。最後までスピッツとどっちかでもめてましたけど、デビューはこっちが早いんで(笑)」とか「暑い1日でしたけど、もう少しの辛抱なんで。なんとなく、ごゆるりと過ごしていただければと。もうこの衣装のことは忘れてもらって結構です(笑)」とかユルさ全開の民生のMCだが、そこから“与える男”“命果てるまで”“R&R IS NO DEAD”と、新旧とか曲のテイストとかを軽やかに超越した選曲で5万人をでっかく巻き込んでいく。「今年、夏だけ何本か活動してます。その先は、こんな感じでやったりやらなかったり……見かけたら、スピッツ同様よろしくお願いします。見かけたらでいいんで(笑)」と民生。そしてそのまま“HELLO”へ! 本来なら、ハードで壮大なサウンドとBCR風のコスチュームとのギャップにクスッとするところだ……が、夜空を突き破るような民生のヴォーカリゼーションを目の当たりにしていると、今この瞬間がそもそも、昨年のまさかの再始動からずっと続く「奇跡」の真っ只中なんだと実感させられて、逆に胸が熱くなった。してやられた感たっぷりだが、悪戯っぽさの向こう側からロックとポップが大量放射されてくるこんな感動も、他ならぬユニコーンならではのものだ。 “WAO!”! “大迷惑”! そして、まっさらな新曲“晴天なり”で本編を締めくくりアンコールは“ヒゲとボイン”!……と必殺ナンバー乱れ撃ちで、2日目の終わりを惜しむ5万人のオーディエンスの熱気を完全燃焼させた5人。ROCK IN JAPAN FES. 2010・2日目、最高の幕切れだった。ありがとうユニコーン!(高橋智樹)