今日のひたちなかもジリジリ暑い！ その中でも恐らく最も暑い場所、LAKE STAGEのトップバッターを務めるのは阿部真央！ タオルを一振りして悠々とステージに現れた彼女は、愛用のアコギを肩にかけて「おはよ」とクールに一言。そのまま“痛み”へ突入すると、「ラーラララララララー」というパワフルな歌声が灼熱のLAKE STAGEに容赦なく降り注ぐ！ さらにゴリっとしたギター・リフとミゾオチに響く分厚いビートが暴発する“19歳の唄”を投下。黒いオフショルダーのミニドレスを身にまとい、髪を振り乱してギターをかき鳴らす彼女は、初っ端からロック姉さんの凄みと色気が全開だ。“じゃあ、何故”でつかの間のクール・ダウンをした後は、「今日はみんなに会いたくて来ましたー！ それぞれ責任を持って最後まで楽しんでいってくれー！」と叫んで“モットー。”へ。目の前のすべてのモノを蹴散らすような疾走チューンに、会場中の拳がアガるアガる！ ふと、気づけばここまで、今年6月にリリースされた最新アルバム『素。』からの楽曲のみ。そう、現在の彼女のモードをフェスという場でも強く前面に打ち出していく、そんなオーディエンスと熱い一体感を築ける攻撃的な楽曲が、このアルバムにはゴロゴロあるのだ。
「さっきココのMCで言おうとしたことを、気持ちがウワッ！となって思わず言っちゃいました」というMCも、迸る感情とエナジーをソリッドな音塊に乗せてブチかます彼女のアグレッシヴさを物語っているようで、なんとも微笑ましい。その後は“for ロンリー”“貴方の恋人になりたいのです”とスロー・チューンをしっとりと披露。先ほどからは一転、目の前のオーディエンスを慈しむようなやさしい表情で言葉をつむぐ彼女の顔が、ステージ脇のヴィジョンに大映しになっていたのが印象的だった。ラストは鉄壁のアンセム“ロンリー”で満場のハンドクラップを誘ってフィニッシュ！ 朝一番から男性顔負けのロック・モード全開のステージで、最高のスタートダッシュを演出してくれた阿部真央。どうもありがとう！（齋藤美穂）