雲の多い空模様で、ギンギンの日差しではないものの、会場の温度は既に沸騰。じっとりと汗ばむような午前11時40分のLAKE STAGEに、Nothing's Carved In Stoneがオン・ステージ! ROCK IN JAPANには2年ぶりの登場となる4人が姿を見せると、客席から大きな歓声が沸き上がる。そして、生形(G)のギブソンが“Isolation”のイントロを奏でるや、LAKEの人口密度は急上昇! 「クラップ!」と村松(Vo&G)が煽れば、フロア中に手拍子が広がり、その熱に誘われるように、まばゆい陽光がLAKEに降り注ぐ。立て続けに“Spiralbreak”へと繋ぎ、まさしく一枚岩の、四位一体のアンサンブルで加速度を上げるNothing's Carved In Stone。目下、『Tour echo』を敢行中とあって、4人のギアはばっちりライヴ・モードにアジャスト済みだ。
「Nothing's Carved In Stoneです、よろしく!」と村松がひと言呼びかけ、今度はBPMをグッと抑えた、叙情的な“November 15th”へ。しかし、弾むようなサビになだれ込むと、誰もが感情をスパークさせてジャンプ・アップ! 興奮値高まるオーディエンスに「帰ってきたぜー!」と“ひなっち”こと日向秀和(B)がシャウト、「ロッキン、久しぶりです! Nothing's、よろしくお願いします!」と村松も再びMC。きらめくような電子音とダンス・ビートがLAKEに溢れた“Chain reaction”、ロックのダイナミズムとセンチメントの両極を描いてみせた“Sunday Morning Escape”と、中盤もバツグンの技量とコンビネーションでオーディエンスを丸ごと魅了する。とにかく、この音以外に鳴らすべき音はないとでもいうような、迷いなきサウンドが強烈!
「暑いッスね。熱中症には気をつけてください。水、飲んでね! アレだから、こういう時期に音楽使って、こうやってロック使ってみんなが集まって、日本を盛り上げていくの、最高じゃないですか!? 最後まで楽しんでいこうぜ!」と村松。ステージも終盤とあって、もう汗だくだ。そして、「アゲてこい!!」(村松)という掛け声と共に“TRANS.A.M”から“Around the Clock”へとラスト・スパート! ステージ最前列で、ひなっちはノリノリで重低音を弾き出し、「行こうぜ、ひたちなかー!!」(村松)との扇動のもと一直線に絶頂へ! すっかり晴れ渡ったLAKE STAGEのフロアに、無数の笑顔が広がった。(奥村明裕)
Nothing's Carved In Stone のROCK IN JAPAN FES.クイックレポートアーカイブ