ROCK IN JAPAN FES. 2012いよいよ開幕! 「実は、今日も明日も明後日もGRASS初登場というアーティストがトップを飾ってくれます!」という総合プロデューサー・渋谷陽一の前説MCから、はちきれんばかりの気合いとともにオン・ステージしたのはNICO Touches the Walls! 今この瞬間の喜びを歌だけでなく身体いっぱいにあふれさせる光村龍哉(Vo・G)。灼熱の太陽と競い合うようにポジティヴでダイナミックな光村/古村大介(G)/坂倉心悟(B)/対馬祥太郎(Dr)のアンサンブル。ひたちなかの大平原に響き渡る“Broken Youth”のソリッド&パワフルなギター・フレーズ……数万人の心の扉を一気に全開放して回るような、圧倒的なエネルギー。いきなり訪れた、最高の場面だ。「ひたちなか、声を聞かせてくれえええっ!」の光村の絶叫とともに、GRASS STAGEに響き渡るシンガロングに、思わず「でけえ! GRASS STAGEでけえ!」と光村の顔にも思わず歓喜が弾ける。「栄えあるトップバッターということで、僕たちなりのロック・ナンバーを多数用意してまいりました! 史上最高のNICO Touches the Wallsを見せようと思うんで!」という光村の言葉通り、『PASSENGER』『HUMANIA』という2枚の傑作アルバムを生み出した2011年を経て、格段に逞しさとスケール感を増したNICOのサウンドが、この大舞台の祝祭感とがっちりギアを合わせながら、さらなる狂騒感の果てを目指して駆け出していく。GRASS STAGE狭しと熱気をあふれ返させるオーディエンスを「ひたちなか、いい加減目ぇ覚めたよな! ジャンプの時間ですよ!」とさらに獰猛に煽りながら突入した荒馬ロックンロール・ナンバー“THE BUNGY”。そして、「この夏のとっておきの思い出として、隣りの人の顔とか覚えて帰ったらいいと思うよ! そんな素敵な出会いに、この曲を捧げます! 3秒間の素晴らしい奇跡……“夏の大三角形”という曲を、ひたちなかに捧げます!」という光村の宣誓とともに、まさにこの場所で聴きたかったサマー・アンセム&ロック・アンセム“夏の大三角形”炸裂! 4人がたぎらせ上げてきた不屈のバイタリティが、45分のステージの中で晴れやかな大輪のロックとして咲き誇った、最高のアクトだった。(高橋智樹)
NICO Touches the Walls のROCK IN JAPAN FESTIVALクイックレポートアーカイブ