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みんなの拍手に迎えられて、the band apartの4人が登場! まずは“coral reef”の男っぽくも清涼感漂うイントロを響かせ、心地よいメロディが駆け抜けるごとに、オーディエンスの興奮が高まっていく。続く“free fall”でも滑らかさと躍動感を行き交うような曲の構成に、みんな気持ち良さそうに揺さぶられている。超絶技巧をサラリと織り交ぜ、目も耳も体も釘付けにしてくれるプレイはさすが。一層ラウドに攻めの姿勢となったのは“light in the city”。荒井(G&Vo)が歌う柔らかなメロディと、それを切り刻むような激しいビートとの攻防戦だ。間奏ではオーディエンスもハンズクラップで参加し、そんなさり気ないコミュニケーションが、ひとりひとりの心の熱量をグッと上げていく。

荒井は今年のROCK IN JAPAN FES.のパンフレットを読んでくれたようで、「あの冊子に書いてあったんですけど、もう8回も呼んでいただいているんですね。ありがとうございます!」と挨拶。一方、原(B)は「ありがとう、こんな炎天下で。金持ちだったらここに屋根つけてやるのに!」と、ぶっきらぼうに言って観客を笑わせた。後半は“ダンシング・ジナ”や“銀猫街一丁目”といった、リリースしたばかりの『2012 e.p.』から披露。日本語詞の歌に挑戦するなど、新たな扉を開いたバンアパが持つ、歌と演奏の更なる魅力にグイグイ引き込まれていった。4人のそれぞれの渾身のプレイががっちりと絡み合い、灼熱のLAKE STAGEを焦がした極上の時間。ラストは彼らのアンセム、“Eric.W”でスタンディング・ゾーンが一斉にジャンプ! どこまでもまだまだ上昇しそうな気流を生み出してくれたバンアパ、今年もありがとう!(上野三樹)