メニュー

サウンドチェック中から“ブラッディ・マリー、気をつけろ!”を本気モードで演奏し、オーディエンスを飛び跳ねさせていた、我らがお祭り番長=髭ちゃん。本番では、まずは川崎“フィリポ”裕利(Dr)を除いた5人がSEに乗ってオン・ステージ。「すっごい天気いいね!」という須藤(Vo・G)の挨拶から“テキーラ!テキーラ!”へ突入すると、「がんばろう!! 日本!」と書かれたプラカードを掲げたフィリポがステージ下手から現れて、大きな拍手と歓声が沸き起こる。そのまま“MR.アメリカ”へ雪崩れ込めば、オーディエンスは待ってました!とばかりにハイジャンプ。須藤寿/斉藤祐樹/アイゴンこと會田茂一のトリプル・ギターが燃え上がり、SOUND OF FORESTは瞬く間に興奮のルツボと化していった。「さっきから最高の匂いしかしてこないよ。もしかして皆の汗の臭いかな? 最高のスメルだよ!」という独特のユーモア溢れる須藤のMCが、快楽的なパーティー・ムードをさらに盛り上げていく。歪んだギターが駆け巡った“さよならフェンダー”を経て、後半は“それではみなさん良い旅を!”“ロックンロールと五人の囚人”“ハリキリ坊やのブリティッシュ・ジョーク”のアッパー・チューン3連打。ロックンロールを鳴らす愉しみをギュッと凝縮させたようなカラフルかつ奔放なサウンドで、ハイジャンプの波がノンストップで押し寄せる享楽的なパーティー空間を築いていった。そしてラストを飾ったのは“虹”。これまでの熱狂を鎮めるかのように緩やかに浮遊するグルーヴに乗って、「愛してるよ!」と何度もシャウトしながら伸びやかな歌声を届けていく須藤。最後は「オレ今日ここで歌うために生まれてきたのかも」と告げてステージを後にした。不敵でロマンチックな髭ワールドが炸裂した、痛快なアクトだった。(齋藤美穂)