イベントやサーキットでDannie Mayがライブをするとき、そう口にしているのを何度も聞いたことがある。
音楽を聴くときくらい現実から目を背けたいと思う人もいるかもしれない。でも、Dannie Mayの音楽とリアルは切り離せない。なぜなら彼ら自身が、音楽を通して自分たちの夢を叶える道の途中にいるからだ。
それぞれに音楽活動をしていた3人が、歌が好きという共通点だけで、あくまで人柄を基準に6年前に結成したバンドは、ベースやドラムも不在の変わった編成。聴く人を限定しないために音楽ジャンルも幅広いから、1曲だけでDannie Mayとはなんなのかを知ってもらうのが難しく誤解もされがち。故にほかのバンドよりも歩みは遅いかもしれない。
だからこそ、その悔しさが滲み出た楽曲は、たとえ絶望的なことがあっても、叶えたい夢がある人やそれでも未来を諦めたくない人の最強の味方になってくれる。
先週リリースされた新曲の“FUNKY MUSIC!!”は、一聴すると「ワン、ツー!」という掛け声でみんなで盛り上がれるご機嫌なライブチューンなのだが、歌詞では、思い描いていた未来とのギャップやひとりでに膨らんでいく不安といった現実を描いているのがDannie Mayらしい。
Dannie Mayは4月29日のJAPAN JAMで、以前から夢のひとつとして掲げていた野外フェス初出演を果たす。
歌がとにかく好きな人、現実に立ち向かう勇気がほしい人は、初見でも予習不要なので13:20〜BUZZ STAGEに足を運んでみてほしい。(チケットも一般発売中!)
ジャンルで語るにはあまりにもったいない、夢や希望や未来を歌うDannie Mayの音楽がたくさんの人に届きますように。(有本早季)
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