サヴェージズ@リキッドルーム
ライヴだからと言って派手な演出や派手なアクションがあるわけでもなく、MCも極めてミニマル、アレンジもアルバムに忠実だが、それでもひたすら圧倒的なのがサヴェージズのライヴ。
去年、アストロホールで観たときもそう思ったし、今日のライヴはなおさらそうだった。
80年代のUKポストパンクを下敷きにしたモノクロームな世界観にあそこまでの緊張感をもたすことはそう簡単にできることじゃない。
ライヴを観ていると、彼女たちのメラメラした闘争心、そして自らのアートに対する揺るぎない確信が嫌というほど伝わってくる。
アンコールを含めて約1時間10分ぐらいしかやらなかったけど、あのパフォーマンスに満足しなかった人はなかなかいないだろう。
スーサイドの"Dream Baby Dream"のカヴァーも秀逸だったし、新曲も良かった。
ちなみにサヴェージズのライヴを観ていて、性別のことを気にしたことは1秒たりともない。
セクシーとは逆にアンドロジナスであることを売りにしているアーティストはいくらでもいるけど、それさえも関係ないサヴェージズこそ究極のノンジェンダー・ロックじゃないか。
その姿は誰にも有無を言わせないカッコよさがある。
それもまた彼女たちの凄さ。
あと、冒頭で派手なアクションはないと書いたが、ドラムのフェイは別。
容赦なくドラムを叩きつける彼女の姿を見ているだけでめちゃくちゃ上がる。(内田亮)