タキシード姿に下半身だけ下着という情けない格好は誰も怒る気になれないし、そこにグループ結成の物語やアメリカン・ドリームまでも反映しているところが、「エンターティンメントとしてのグラミー」をよくわかっていて、自分たちらしく演出しているなあ、と思った。
ネタのもととなったのは、まだ彼らがブレイクする前、オハイオ州コロンバスでのこと。
ある時タイラーがジョシュを誘って、部屋でルームメイトと一緒にグラミー賞をテレビで観てたら、ふと全員パンツ姿なのに気づいた。
するとジョシュが、「もし僕らがグラミー賞に行って、受賞することがあったら、この格好で受け取ろう」と言ったそう。
「どこの出身の誰であれ、なんだって可能なんだ! これはそういうことだよ!!」
とタイラーは受賞スピーチで語っている。
「最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス賞」となった“ストレスド・アウト”は、アデルが受賞した「最優秀レコード賞」にもノミネートされていた。
そして映画『スーサイド・スクワッド』でお馴染みの“ヒーサンズ”は、デヴィッド・ボウイが受賞した「最優秀ロック・パフォーマンス賞」「最優秀ロック・ソング賞」にノミネートされていた。
個人的には映画も含めてハマった“ヒーサンズ”、ミュートマスとのコラボレーションも趣向が変わって素敵なのでぜひ。(井上貴子)
TOPxMM (the MUTEMATH sessions)
ベスト・ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス賞を受賞した“ストレスド・アウト”はこちら。
先週公開された“Heavydirtysoul”はこちら。
そして……懐かしい! 日本でのデビュー曲にして、蒼井優出演Right-onのCMに起用された“ガンズ・フォー・ハンズ”。
グラミー賞授賞式の模様は、WOWOWライブにて字幕版の放送された。
リピート放送はこちら。
「第59回グラミー賞授賞式」(字幕版)
2017年3月12日(日)17:00[WOWOWライブ]
http://www.wowow.co.jp/music/grammy/