ホステス・クラブ・ウイークエンダーでベル・アンド・セバスチャンを観る


この困難な時代に未来と希望を歌おうとする最新作を経て、どのようなライブになるかとても楽しみだった。
いきなり1曲目がアルバムのオープニング・ナンバー「だから僕は歌う」。珍しく自己言及的な歌詞を持ったメッセージ性の強いナンバーだ。ある意味、最新作を象徴する曲と言える。
この曲からということは、かなり気合いの入った最新作モードのライブになると身構えたのだが、最終的にはいつものベルセバだった。
当たり前だが最新作も長いキャリアの積み重ねの中から生まれたもので、バンドが別の物語を生き始めたわけでない。
しかしバンドが表現しようとした時代のリアルは、ポップ・バンドとしての正確な反射神経を反映していた。それはライブでもしっかり表現されていた。
カリブーのライブ・バンドとしてのポテンシャルの高さが印象的だった。
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