アレサ・フランクリン亡くなる

アレサ・フランクリン亡くなる
彼女の代表曲「リスペクト」がオーティス・レディングの作品であることは良く知られている。オーティス・レディングのオリジナルが素晴らしいのは言うまでもないが、アレサ・フランクリンの「リスペクト」には彼女ならではの素晴らしさがあった。
それは肯定的で力強いグルーヴであり、そこから生まれる一種の楽天性だ。
この曲は当時の時代背景の中、変革と自由を目指す動きを象徴する歌となった。アレサ・フランクリンの歌の持つ肯定的で前向きなパワーが果たした役割は大きい。
彼女の歌にはいつもそうした力があった。
オーティス・レディングはこの曲はアレサに盗まれたと冗談を言ったが、それはオーティス・レディングの彼女に対する最高の賛辞だったと思う。
彼女が歌うと曲が変わる、そうした奇跡がいつも起きた。
彼女の歌の基本には常にゴスペルがあり、エモーションと肯定性を一貫して支え続けた。僕たちはそんな彼女の歌の肯定性と楽天性に励まされて来た。
彼女を失ったことは大きな悲しみだ。でも彼女の歌はその悲しみが、決して悲しみだけに終わらず、それを乗り越えた先には必ず希望があることを教えてくれていた。
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