このMAN WITH A MISSIONとゼブラヘッドのコラボEPは、両バンドの共作曲で映画『マッドマックス　怒りのデス・ロード』の日本版エンディング曲 となる“Out of Control”に加えて、マンウィズ曲（内1曲“database”はゼブラのアリがVo参加）が2曲、ゼブラ曲が2曲という構成になっている。マンウィズとゼブラの曲を聴き比べると、そこにはかなり落差があるのが面白い。同じパンク〜ラウド系のバンドとは言えラフ＆ファストなゼブラと比較すると、マンウィズの楽曲はかなり端正＆精緻であることがわかるはず。しかし、そんな両者が激突した “Out of Control”で、まさに化学反応と称するべきブレイクスルーが生じている。かたや全米デビューを果たす狼バンド、かたや結成20周年の超ベテラン（なのにベテラン臭が一切しない）にして下ネタ上等なお祭りパンクス、彼らの共通点は音楽性云々よりも、それぞれに邦楽＆洋楽の従来の「枠」から少しずつはみ出した存在であることだ。そして彼らのコラボレーションが完璧にハマったのは、はみ出しているからこその自由な領域を彼らが共有していたからだろう。(粉川しの)