化学変化とはこういうこと

ストレイテナー『Nexus』
ストレイテナー Nexus
音がすさまじい進化を遂げている。いくら邦楽が進化したと言っても、iPodでシャッフルなどをやると、イントロだけでも邦楽と洋楽では音に大きな違いが見えてしまうが、このアルバムではそうしたことをほとんど感じない。当たり前のように、当たり前の現代的ロックを鳴らすということを、テナーはさらっとやってのけている。特にそれが顕著なのは、先行シングルの“Lightning”。ディストーション・ギターが一切掻き鳴らされることがないにもかかわらず、この曲はソングライティングの力だけで楽曲がロックとしての匂いを強烈に放っている。イミテーションとしてのロックをやろうとしているバンドには絶対にできない曲だ。『ROCKIN’ON JAPAN 2008年12月号』のインタビューでも、メンバーの増員がスムーズに行われていることについて本人達が語っていたが、それはシリアスなロックが必要とするサウンドに向かって、目を逸らすことなく、真っ直ぐ突き進んでいるストレイテナーの姿があるからだと思う。このアルバムを聴けば、これまでのアルバムがすべて必要だったことが分かる。こういうバンドが今のシーンにいることを本当に誇りに思う。(古川琢也)
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