マウンテン『トップ・オブ・マウンテン』

マウンテン『トップ・オブ・マウンテン』
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ALBUM

昨年12月に75歳で亡くなったレズリー・ウェストを追悼し、彼がボーカルとギターだったマウンテンのベストが再発される。95年編集のこの『トップ・オブ・マウンテン』には発表順に曲が収録され(全盛期70年代の比率高し)、当時の新曲2曲も含む。

『マウンテン』と題されているがバンドの前史でもあるレズリーのソロ作の曲から始まる構成だ。クリームのプロデューサー、フェリックス・パパラルディも参加して結成され、69年のウッドストック出演で名を上げたマウンテンは、アメリカン・ハード・ロックの初期を支えた存在だった。

マイケル・シェンカーなどレズリーからの影響を語るギタリストも多く、ハード・ロックの基本形を作ったバンドのひとつといえる。ブルースをベースにした音楽性でレズリーがエネルギッシュに歌う。正攻法で真っ向勝負の熱さが、彼の魅力だった。(遠藤利明)



ディスク・レビューは現在発売中の『ロッキング・オン』5月号に掲載中です。
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『rockin'on』2021年5月号