「今」を更新するポップ

イージー・ライフ『ライフ・イズ・ア・ビーチ』
発売中
ALBUM
イージー・ライフ ライフ・イズ・ア・ビーチ

2017年に地元であるイングランド・レスターのパブで結成されたイージー・ライフ。ストリーミング世代ならではのヒップホップをベースにしたR&B〜ジャズ〜アフロビート〜エレクトロニカ〜ギター・ポップ……と、様々なサウンドがシームレスに聴こえるメロウ・ポップによって、結成から2年で「SOUND OF 2020」に選出され、英NME Awards 2020の最優秀新人UKアーティスト賞を受賞。

高い評価だけでなく、昨年1月にリリースしたミックステープ『Junk Food』が全英チャート7位に入るといった白熱ぶり。SUPERSONIC 2020にもばっちりエントリーされていて、ライブが観られるのを楽しみにしていたのだが……。

ということで、待望過ぎるデビュー・アルバムが到着。オリエンタルな旋律から始まる、誰しもが世界がこんな事態に陥るとは思ってもみなかった、コロナ禍における白日夢のような感覚を気怠く歌う先行シングル“デイドリームス”はやはり最高だし、ボーカルのマレー・マトラヴァーズ曰く、「何が何でも個人主義を貫くことの賞賛」が描かれているというハワイアンとラウンジが入り混じったような牧歌的な”ハヴ・ア・グレイト・デイ”では、太陽を浴びながらビーチでソーダを飲んでいれば悩みなんて吹き飛ぶのさ、と。

煌びやかなジャズ・ファンク×ハウスにスポークン・ワードが乗るスリリングな”ミュージック・トゥ・ウォーク・ホーム・トゥ”に至るまでの全12曲。驚くべき多彩で巧みなサウンド・プロダクションが露わになりながらも、マレーの歌声には一貫して楽観性若しくは諦念が漂う。退屈な日常をどうにかポジティブに過ごそうという想いが貫かれた、「今」の気分を見事にアップデートする新世代のポップ・ミュージックが溢れている。(小松香里)



ディスク・レビューは現在発売中の『ロッキング・オン』7月号に掲載中です。
ご購入は、お近くの書店または以下のリンク先より。

イージー・ライフ ライフ・イズ・ア・ビーチ - 『rockin'on』2021年7月号『rockin'on』2021年7月号

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