結成20周年の節目にリリースする、3枚組のベスト盤。DISC1『SINGLES』、DISC2『ABYSS』、DISC3『LUCY』、総じて全47曲! 曲数の多さのみならず、一曲一曲が濃厚だ。聴き終えて思うのは、the GazettEは愚直なロックバンドなのかもしれないということ。華やかなビジュアルで、艶やかな鋼鉄の音塊を奏でる彼らに愚直とは、不似合いな表現かもしれないけれど、進化しながらも一途にthe GazettE道を貫いていることが、どの時代の楽曲からもわかるから。象徴的なのは、今は稀有なギラッギラのギターソロが目立つところ。さらに、ふたりのギタリストがいるバンドらしいアレンジや、手数を活かしたアンサンブル、変幻自在のRUKIのボーカルなど、まず「この5人ができること」を追求している印象なのだ。さらに、ライブの熱狂が目に浮かぶフレーズも多く、常にオーディエンスと向き合っていることも伝わってくる。異端と呼ばれてきた20年の歩みを振り返ると、不思議と浮かび上がってくるピュアなロックバンドとしての実像。そこに、彼らが長く続いている秘訣があるのかもしれない。(高橋美穂)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2月号より)
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異端=ピュアの方程式、ここに成立
the GazettE『the GazettE 20TH ANNIVERSARY BEST ALBUM HETERODOXY-DIVIDED 3 CONCEPTS-』
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