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“貴方の恋人になりたい”のバイラルヒット以降初のアルバムとなる本作には、テレビアニメ『ゆびさきと恋々』EDテーマ“snowspring”、チョーキューメイにとって新境地と言えるパンクロック調の“ピクニック”など、計8曲を収録。バンドの音源作品とはいかに録音の際に起きた「音楽の奇跡」を残すかが大事なわけだが、フィールドレコーディングで一発録りした“遊泳禁止、天ノ川”では、人の手でコントロールできない小鳥たちの鳴き声が美しいアンサンブルを生み出している。それは日頃から地球や宇宙、生命について歌っているチョーキューメイだから誘き寄せられたものだと言いたくなる。本作もポップスのテンプレから外れた構成・展開で成り立っているドラマチックな楽曲が多いが、インタビューで探ったところ、それらは恣意的なものではなく、日常的に「当たり前」を疑ってすべてのものに問いを持つ麗（Vo・G・Vn）の感性が音に反映されていることがわかった。チョーキューメイ、やはりとても面白いバンドである。（矢島由佳子）（『ROCKIN'ON JAPAN』2024年8月号より抜粋）
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