サマーソニックでのライブが想像以上に素晴らしかったエレクトロ・ロックの新星、デルフィックの日本デビューEPがいよいよリリースされる。バンド形態でデジタルなサウンドをやっているというスタイル自体は別段新しいものではないし、マンチェスターという土地柄を考えても脈々と受け継がれてきたものではある。しかしデルフィックの場合、ダンスとロックをかけ合わせたというよりも、ダンスもロックも当たり前に共存しているところから出発している感じがするのがいい。だから、ものすごくプラスティックな音なのにものすごくエモーショナルという、普通は相当難しいはずのことを、さらっとやってのけているのだ。
このEP、何はともあれタイトル曲の“カウンターポイント”である。R&Sからリリースされたデビュー・シングルであり、サマソニのライブでもラストに演奏されたこの曲は、今年1年を通しても指折りのアンセムだ。抑え気味のブレイクから最後のコーラスへと突き抜けた瞬間の快感は、分かっていても抗いきれない。本作にはそのほかキツネからシングル・リリースされた“ディス・モメンタリー”も収録される。(小川智宏)