アップ・イン・マイ・ヘッド昨年のEPリリース&サマソニ出演時、ここ最近の英ギター・バンド勢とはかけ離れた異端ぶりを極めてクールに見せつけていた1965レコーズ(ザ・ビュー他)の刺客、ザ・ドレイトーンズ。遂に到着したフル・アルバムは、期待を遥かに上回る仕上がり!
若年バンドが描き出すサイケデリアには、酒やドラッグの匂いなどでごまかされているものも多い。もしくは、大所帯で音の層に厚みを持たせることでサイケを描こうとするバンドも多々いる。しかしこのドレイトーンズのサイケデリアを支えているのは、そのどちらでもないのだ。3ピースとはにわかに信じがたい、いや、3ピースだからこそのダイナミズムがあくまでも根底にある。古いレコード棚から滑り落ちてきたようなビンテージ・サウンドに、緻密でモダン、奥行きのあるアレンジが次々に放り込まれる。けっしてレトロ一辺倒にもならず、とっ散らかることもないのは、そのサウンドの骨格になっているのが、極論すれば超シンプルなギター・ロックだからなのだ。柔なサイケデリアではなく、極彩色ロックンロールを体験したいあなたに。(羽鳥麻美)