しばらく名前を聞かなかったJ・マスキス、今度はドラムス&ギターでロキシー・ミュージックの『カントリー・ライフ』のジャケをコピーしたスウィート・アップルに参加だ。デス・オブ・サマンサ、コブラ・ヴェルデといった90年代アメリカ・インディ・シーンではちょっと知られたグループに関わってきたジョン・ペトコヴィックやティム、そしてウィッチでもJと行動を共にしているデイヴの4人組で、グランジやオルタナどころじゃなく、さらに古典的な70年代初期風なヘヴィ&ハード・ロックが繰り広げられる。
戦略なんて意識はまるでなく基本的に自分たちの気持ち良くなれる音を素直にはき出すとこういう風になるんだよねという素っ裸状態で、これはこれでアメリカのある世代のフォーク・ソング、パーティ・ミュージックみたいなものだし、ジャケもそのノリ。フェスでビール片手に寝っ転がって空でも見ているバックに流れてくるのが一番気持ちよさそうだ。基本のボーカルはジョンだが、ときどきJも登場する。ただ、Jの主導するプロジェクトやダイナソーJr.に比べるとかなり汗臭く、聴くときには注意が必要。(大鷹俊一)