ディアハンター、ザ・エックス・エックス、フォールズといった旬のバンドたちのサポート・アクトを務めたり、あのマタドール・レコードが珍しくUKのバンドながら契約するなどして話題を集めるブライトン出身の三人組。ベース&ボーカルのレイチェル・デイヴィスを軸にギター、エレクトロニクス、パーカッションなどの男性二人がサウンドを固める。そのはき出される音はエレクトロ・アンビエント的な雰囲気が強く、基本的にダークな音調から“ナイトメア・ポップ”なんて言われ方もしている。
それほど複雑な音作りをしているわけじゃないが、一曲ごとのサウンド・イメージがしっかりとしているからスケール感を持った音となっている。その典型が三人の顔のアップだけで映され、だんだんと傷つき壊れていくPV“マーチング・ソング”で、じっと観てるとかなり怖いが、自分たちの世界に連れ込んでいく磁場は強く、ここらが注目される要因なのだろう。初期キュアーやスージー&ザ・バンシーズが引き合いに出されたりもするが、僕は初期コクトー・ツインズのイメージを重ねた。いずれにせよ大注目だ。(大鷹俊一)