10周年イヤーに突入してから、リリースにツアーに、175Rが止まらない。今作は３年半ぶりとなるライブDVD。これがまた、物凄いボリュームなのだ。２枚組で、DISC１は、４月に日比谷野音で行われた10周年記念ライブの模様を収録した80分。そしてDISC２は、昨秋から今年に掛けて行われた、全都道府県ツアーのドキュメンタリーと、さらにその中からSHIBUYA-AXのライブ映像なども収録した120分。しかもただボリュームがあるだけではなく、DISC２のドキュメンタリーは47箇所趣向を変え、テロップ使いも拘って作り上げられているのだ。ファンならずとも楽しめるエンターテインメント的な濃厚さを感じる。さらにDISC１は、ライブそのものが濃厚なほどドラマティック。実際私はライブに足を運んだが、土砂降りの雨の中演奏する彼らの姿は、映像で見ても、成長したタフネスを感じずにはいられない。そして改めて思うのだ。このやり過ぎなほど泥臭い濃厚さこそが、本来の175Rなのだと。バンドとして最もいい時期を迎えている今の彼らを、ぜひロック・イン・ジャパンでも見てほしい。（高橋美穂）