職人技のまろみ

スクール・オブ・アーキテクチャー『スクール・オブ・アーキテクチャー』
スクール・オブ・アーキテクチャー スクール・オブ・アーキテクチャー
デビュー・アルバムとしては異様に完成度が高く、60Sのソフト・ロックから70Sのフィリー・ソウルに80SのAOR、はたまたよりオーセンティックなジャズにボッサまで、とにかく「アーバン」と書いて「洗練」と読むようなジャンル・ミュージックの粋が詰まったポップ・アルバムである。そもそもこのスクール・オブ・アーキテクチャーは純然たる新人バンドと言うよりも、オランダのオルタナ・シーンの一大拠点たるレーベル=DOXのコミュニティに属する手練のミュージシャン3人によるスペシャル・プロジェクトの趣が強い。フロントマンのディーン・ティペットはベニー・シングスやルース・ヨンカーも属するDOXのスター・グループ、ウィ・ウィル・メイク・イット・ライトの一員でもある。DOXのレーベル・イメージとしてはジャズからエレクトロまで多岐に亙るアヴァンギャルド・ポップが主流だけれど、このSOAはそんなDOX流のエッジをそぎ落とし、柔らかな丸みと滑らかな質感で勝負した一枚。「尖りの無さ」がむしろ尖った個性に感じられるほどそれは徹底していて、コンセプト・アルバムとしても秀逸と思います。(粉川しの)
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