EMIより愛をこめて

The Mirraz『僕らは/気持ち悪りぃ』
The Mirraz 僕らは/気持ち悪りぃ
メジャーデビューシングルという意味合いはもちろんあるが、この『僕らは/気持ち悪りぃ』はミイラズが新たな表現の引き出しをいきなり何個も開け放ったという点で画期的な1枚である。“僕らは”は何よりも歌詞がいい。言葉数は多いのに、言っていることはものすごくシンプル。そしてどこまでもタフで肯定的だ。一方“気持ち悪りぃ”は、歌詞こそ畠山お得意の毒づきソングだが、ドアーズというかキンクスというか、60年代の匂いを感じさせるアレンジや音色が新鮮である。インタヴューで畠山は「ロックをやるっていう姿勢になってる」と語っているが、テーマとしてポップなロックンロールを突き詰めたアルバム『言いたいことはなくなった』を経て、自然体でこんな音を鳴らせるようになったのは大きい。そう、自然体。メジャー進出そのものまでネタにし(3曲目“E-miんの歌”)、50分に及ぶライヴ音源も収録。これまでの作品と較べて、どう考えてもざっくばらんである。これがミイラズの新モードだとしたら、期待するなというほうが無理。ミイラズがマジで「僕ら」のバンドになる時は近い。(小川智宏)
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