怒髪天 @ 恵比寿リキッドルーム - 怒髪天怒髪天

怒髪天 @ 恵比寿リキッドルーム

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いやあ、すごい! 世の中に「拳率」なんて言葉があるのかどうかは不明だが、ライブハウスのフロア単位面積あたりの拳突き上がり度合いでいったら、超満員だったこの日のリキッドルームはまさしく2008年最上級。「今日は対バンでやろうと思ったら、みんな『実家帰る』ってぇから。『じゃあ新曲やる会にしよう!』ってね」とVo・増子直純が冗談めかして言ってた通り、通常は対バン形式の怒髪天企画ライブ『トーキョーブラッサム』のスペシャル版として行われたワンマン・ライブは、来年で実に結成25周年を迎えんとする怒髪天の男気ロックンロールの強さと正しさの証明のような1時間半だった。19:37、「JAPANESE R&E(リズム&演歌) FOR BEAUTIFUL HUMAN LIFE」と書かれた黒シャツ姿でオールバックをなでつけた櫛を大歓声のフロアに投げ込みながら、「よく来たー! すごいね」と満足げな増子兄ぃ。「このところね、自分たちで仕掛けたとはいえ、ものすごいアウェイ戦を強いられてきたから!」と、マキシマム ザ ホルモンにThe Birthday、BRAHMANまで多彩なバンドと対バンを繰り広げてきた11月のツアーを振り返ったMCでオーディエンスをどかんと沸かせ、「しかし! 今日は全員味方!」という血管ブチ切れ寸前の呼びかけでフロアを1つのでっかいエネルギーで満たしてみせる。まだ1曲もやってないうちからメーター振り切れっ放し。さすがだ。たとえばタワレコ限定シングル“NO MUSIC NO LIFE”の≪音楽のない人生なんて 牛肉のないスキヤキみたい≫の絶唱。「ナン・チャッ・テ!」の大合唱がリキッドルームを震わせた魂の逆ギレ大炸裂ナンバー“NCT”……結成から約25年(増子/上原子/清水/坂詰のラインナップになってからでも20年越しだ)、一貫して男のど根性で世の中のクソッタレ加減に風穴開け続ける怒髪天のロックンロールがひときわぶっとく逞しく響くのは、男がロックで男らしさを歌わなくなった今の時代だから――というだけではない。それを実現しているのはひとえに、「この中に、時給1000円以上のやつはいないと思う! でもいいじゃねえか! ワーキング・プアでもいいじゃねえか!」というMCにも象徴される、増子兄ぃ専売特許のべらんめぇパンク・マインドのブレのなさ、それを万人向けのメッセージにしていくユーモア、そしてそれを1mmの誤差もなくロックに置き換えていくバンド・サウンドのタフさに他ならない。来年1月発売のニュー・シングル曲“労働CALLING”はフォークロアとメタルが手に手を取ってウンガラガッタと踊ってるような曲だし、続く新曲“マンイズヘヴィ”は「マンイズしんどい、男はヘヴィ」と錯乱しまくったフレーズが爽快なほど暑苦しく心地好い。「こんな日本に誰がした? 麻生太郎か? 『12000円ずつくれる』と言ってます! 2011年には地デジになってしまいます! 12000円ではテレビは買い替えられません! あいつはそういうところがわかってねえからねぇ」と、ワーキング・クラスの憂鬱を逆噴射させて推進力に変える兄ぃの舌鋒は曲を追うごとにますます冴え渡っていく。このところのプチ・ブレイク状態を受けてスポーツ紙に取り上げられたのをネタにしては、「『おっさんパワー全開』ってでっかく見出しに書いてあってさ! 全国紙に『おっさん』って書かれた俺の気持ちがわかるか!」とさらにフロアを煽っていく。そして、「でも、どんなことがあっても、最低ラインさえ割らなきゃOK! 生きてればそれでOKなんだから!」と、渾身の人生賛歌“全人類肯定曲”へ。そのまま最後の“ロクでナシ”“ドンマイ・ビート”“酒燃料爆進曲”3連発が大気圏突入並みの衝撃で炸裂!アンコールでは増子兄ぃ、同じ文字が書かれた真っ赤なシャツに着替えて登場。あまりのフロアの熱気に、「最近、グッとくる病なんでね……もうヤバいですけどね」とたまらずポツリ。目が潤んでるんだか、あるいは滝のような汗のせいだかもはやわからないくらい、全精力出し切ってぐっしょりな兄ぃ。アンコールのラスト“ヘベレ・ケレレ・ヨー”ではステージを降りて柵に上り、DJスペースに移動したりと縦横無尽に踊りまくりながら、男ど阿呆ロックンロールの限りを叩きつけて終了。終演のアナウンスが鳴っても、さらなるアンコールを求めるキッズたちがステージから離れなかった。『COUNTDOWN JAPAN 08/09』ではCOSMO STAGEの新年カウントダウン、来年1月のツアーに加え、今日のMCの中で「4月12日・SHIBUYA-AXワンマン」も発表された怒髪天。最高だ。そして楽しみだ。(高橋智樹)1.NO MUSIC NO LIFE
2.NCT
3.欠けたパーツの唄
4.好き嫌イズム
5.労働CALLING(新曲)
6.マンイズへヴィ(新曲)
7.ビール・オア・ダイ
8.全人類肯定曲
9.寄り道(新曲)
10.ロクでナシ
11.ドンマイ・ビート
12.酒燃料爆進曲アンコール
13.情熱のストレート
14.ヘベレ・ケレレ・ヨー
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