BRAHMAN @ 横浜BLITZ

ちょうど一年前の冬、横浜BAY HALLを熱狂の渦に巻き込んだBRAHMANの主催イベント『tantrism』。THE BACK HORNとthe band apartをゲストに迎えて、“頭文字Bのバンドは素晴らしきライブ・バンドが多い”というゴメ理論(お馴染みのライター・中込智子氏がかねてより提唱)を実証して余りある壮絶なvol.3だったが、待ってました、待望の第4弾が今宵横浜BLITZにて敢行! 共演はUNISON SQUARE GARDENに9mm Parabellum Bullet(どちらもBRAHMANという存在と即座には結びつかなくて発表された当初はびっくりした)。この血気盛んな若手2者がどんなライブ・アクトで孤高の王者に挑むのか――注目の一戦はUNISONの攻勢から幕を開けた。18時35分。BRAHMANのTシャツ着込んだキッズがひしめくBLITZに登壇した3人は、そんなアウェイな状況に一切怯むことなく、“さよなら第九惑星”、“センチメンタルピリオド”とアグレッシブに畳み掛ける。「まさかBRAHMANさんのイベントに抜擢されるとは思ってなかったんでびっくりなんですけど……僕ら今日に賭けてます。勝ちにいきたいと思ってます!」とボーカル・斎藤のMCも好戦的。なにしろベース・田淵の暴れっぷりが半端じゃなくって、自滅覚悟の猛烈なヘッド・バンギングを繰り返すステージングには目が釘付けになってしまったほど。そんなUNISONの捨て身の熱演に、フロアには決して少なくない数のコブシが突き上がっていた。きっとブラフ支持者たちにも鮮烈なインパクトとして刻まれたはずだ。続いては、自称“BRAHMAN直撃世代”としてこの対バンを心待ちにしていた9mm。2F席でBRAHMAN・MAKOTOも見守るなか、初っ端から果敢にレッド・ゾーンに踏み込んでいく。いつみても痛快なギター・滝、今夜もキレッキレなアクションでギター振り回し、時に仰け反りすぎてそのまま後方に転倒!なんてシーンもあって興奮と爆笑を禁じえなかった筆者である。“Vampiregirl”のダンサブルなビートにはBLITZ中が狂騒に包まれ、卓郎の「踊ろう!」とのシャウトで鳴らされた“Discommunication”では眩暈のするようなクライマックスが立ち現れた。決壊寸前の暴走を繰り返しながら、停止線には寸分の狂いなくストップするクレバーな俊敏さも失わない9mm。その図抜けた運動神経にはもはや脱帽っス!そして、ラストはBRAHMAN。貫禄というか、別格というか、そんな言葉も空々しく思えてしまうほど、BRAHMANの立っているリングにはもはやBRAHMANしかいないんだなぁということを改めて痛感せずにはいられないステージだった。“時の鐘”、“BASIS”、“THE VOID”と間断なく叩きつけられる音の激流に、若手2者の熱演を浴びて刺激に慣れきったはずの耳が幾度となく震え上がるのだから! さらに“Speculation”、“Epigram”、“SHADOW PLAY”と、バンドは攻撃の手を一切緩めずノー・ガードで突き進む。TOSHI-LOWは序盤で早くもマイク・スタンドをぐにゃりと折り曲げ、ベース・MAKOTOは鬼神のように暴れ回って足元のエフェクター・セットぶっ飛ばす始末で、ステージ上のカオスはみるみる深まっていく(一瞬の隙を見てステージ上を整えるローディの手腕もスゴい! そんなTEAM BRAHMANの勇姿は最新DVD『THE THIRD ANTINOMY』に生々しくドキュメントされているので、ぜひご視聴あれ)。本編ラストの“The only way”に至って、たった今まさにライブが切って落とされたようなエネルギーに溢れていたことにはマジたまげました、ほんっとに。アンコールではフロアにダイブしたTOSHI-LOWが、オーディエンスの人海の中でそのまま“PLACEBO”を熱唱――そう、この夏のROCK IN JAPAN FESTIVALで3万人を感涙させたあの“奇跡の光景”が再びBLITZに出現した。その神々しささえ感じられるパフォーマンスを前にして、誰もが確信したことだろう。この王座は誰にもあけわたされない、BRAHMANがBRAHMANである限り、と。(奥村明裕)
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