FoZZtone昨年9月から続いてきたFoZZtoneの全国ツアー『ワインドアップツアー 2008』、そのファイナル公演。ツアー本編自体は昨年の12月に終了しているので1ヶ月ほど空いてのファイナル公演だったのだが、ステージには驚くほどに大成長を遂げたFoZZtoneの姿があった。10月にUNITで行われたワンマンも観ていたのだが、その頃とは明らかに生まれ変わっている! このツアーで得てきたもの全てをこの一夜に注ぎ込んだような渾身のパフォーマンスを見せてくれた。
場内が暗転すると、まずは渡會(Vo/G)がアコースティックギターを抱えて登場。“暮らそうよ”を一人で弾き語り始めた。そして、越川(Dr)、菅野(B)、竹尾(G)と一人ずつステージに現れ、徐々に音が重なっていきFoZZtoneを構成する全てが揃うと、この曲がもたらす壮大なサウンドスケープが場内を包み込み、まるでエンディングさながらの感動を生み出した。そのまま“茶の花”のギターイントロが鳴り響くとオーディエンスはたちまち大熱狂! 「おまたせー!」という渡會の腹の底から響いてくるような挨拶も潔さを感じさせる。
とにかく、一曲一曲がクリアに響いてくるし、バシバシと心を揺さぶるような伝わり方をしている。このツアーで何があったんだろう・・・と思わせるくらい、本当に見違えてしまった。それぞれのパートの見せ場が格好よくキマッた“Elevator”も、「ジャンプ、ジャンプ!」とフロアを煽り、天井を突き抜けるような爽快感で満たされた“TWILIGHT”も、オーディエンスとステージとの距離が縮まるってこういうことか、と身をもって体感できるくらいに熱かった。そして、その熱はさらにギラギラとしたハードなロック・サウンドへと雪崩れ込んでいった。“The World Is Mine”“BRUTUS(Et tu, Brute!)”“ラナウェイ”の流れはもう鉄板。何かが吹っ切れたかのような渡會の歌いっぷりには目を見張るものがあったし、バンドの演奏は何があってもブレない強靭さを身につけ、自由度が増していた。
MCでは「今回はスケジュール的にも、メンタル的にもしんどいツアーだった」とこぼしていた。各地でのツアー思い出話(広島で釣り餌のイソメが移動車の中で腐ってた話や、盛岡でわんこそばに挑戦してmonobright桃野の135杯という記録を越川が破って140杯を達成したことなどなど・・・)も語ってくれて楽しいツアーではあったようだが、意外と「色々あった」「しんどかった」と何度も強調していて、やはりこのツアーでバンドにとって乗り越えなければならない大きな壁にぶち当たっていたのではないかなと思った。しかし、今日のライブの吹っ切れ度を観れば一目瞭然、完全にその壁を乗り越えて全てを自分達のものとして吸収して吐き出している感じがした。
そのツアー中に出来上がった賜物として披露された新曲“音楽”が、今のFoZZtoneの状態そのものを表しているかのような歌だった。FoZZtoneにしては珍しいくらいにシンプルで真っ直ぐな想いをぶつけた歌。“音楽”というタイトルからして直球すぎるだろう。でも、それさえも堂々と歌えてしまうくらいの大きな自信を身につけたことが伝わってくる。
その後は、再びオーディエンスを熱狂の渦に巻き込んだ“in the sky”“春と鉛”。そして、そのままの勢いで沸き起こるoiコールの中で突入した“黒点”。さらに、知り合いの子供が大きくなった時に聴いてほしいという個人的な理由で作ったという、包み込むような温もりに溢れるミディアム・バラードの新曲“ブランケット”で締めくくられた。曲の流れも見せ方も、ここ最近のFoZZtoneのライブで一番と言ってもよいほどのグッとくるライブだった。
「俺らも残ってる気力を全部使い果たすんで、お前らも真っ白い灰になってクアトロを後にしてくれ!」(竹尾)「暴れ足りないやつはついてこいやー!」(渡會)と、全気力と体力を注ぎ込んだダブル・アンコールで、オーディエンスもメンバーも完全燃焼で燃え尽きた! 満身創痍で駆け抜けたツアーの締めくくりとしても、そして09年の活動への幕開けとしても幸先の良いスタートが切れた一夜だったのではないだろうか。
ちなみに、新曲“音楽”は5月13日にシングルとしてリリースされることが決定! 発売はまだ先だが、これから行われるライブでも披露されていくと思うので、今日のライブに行けなかった人も是非チェックしてみてほしい。(阿部英理子)
1.暮らそうよ
2.茶の花
3.Elevator
4.TWILIGHT
5.The World Is Mine
6.BRUTUS(Et tu, Brute!)
7.ラナウェイ
8.feelin\' like a rolling stone
9.マーブルクランチ
10.情景輻射
11.チワワ
12.平らな世界
13.音楽(新曲)
14.フラッシュワープ
15.in the sky
16.春と鉛
17.黒点
18.ブランケット(新曲)
アンコール1
19.ワンダーラスト
20.polka dots
21.Shuni-Hum-Yoro-Kobiwo
アンコール2
22.MOB RULE